楽園の海、案内は水中カメラマンの長田勇さんです。今回のテーマは「光物」です。
長田「今回は、海の中で遭遇した、キラッ!と光る魚を特集したいと思います」
私も光物大好きです!さっそく見て行きましょう!
長田「光物を探すには、外洋に面しているポイントに潜るのが1番です!ということでこのゴツゴツとした岩の下を潜ってみます。表層を泳いでいるのはキビナゴです。体長4cmほどの光物。キビナゴは外敵から身を守るために集団で行動します。太陽の光が体に反射して、キラキラと輝いて綺麗ですね」
みんな同じ動きをして、すばしっこいですね。
長田「このキビナゴ、一口サイズで食べやすいのか、様々な魚に狙われます。近づいてきたのは、体長18cmほどのコバンアジ。泳ぎのスピードは同じくらいでしょうか。頑張って追いかけてますが、なかなか捕食できません。このアジはキビナゴと一緒で、なぜか浅瀬でしか見かけない魚なんです。普段生活している水深も一緒ですから、いつも獲物として捕まえているはずですよね?でもこの日は、キビナゴに逃げられっぱなし」
全然追いつけていないですね。
長田「と、そこに、猛スピードの魚が!カツオです。体長40cm〜50cmありますかね。それにしても早い!! カメラでフォローできないほどのスピードで泳ぎまくってます」
長田さんでもフォローできなかったってことは相当速かったんですね。
長田「何往復もしてましたが、捕食の瞬間は捉えることができませんでした。3匹のチームがあったり、4匹のチームがあったり、連合チームで追いかけたり。この時は計10匹ほどのカツオを見かけましたが、ひょっとしたら、1匹もキビナゴを捕食出来てないのかも?カツオの泳ぎが速すぎて、私が撮影できてないだけかもしれませんが」
カツオから逃げ切れたキビナゴも大したもんですね。
長田「光物がたくさん見られる海として有名なのが粟国島。まずは、ホソカマス。たくさん群れてますね。この魚、変幻自在に群れの形が変わるんです。面白いですよね?咲貴さん!サンマではありませんよ。ダイバーから逃げ惑う魚ではないので、間近で見ることのできる光物なんです」
キラキラしてきれいですね。
長田「水底近くでグルグル回っているのは、ギンガメアジの群れ。洗濯機状態で、トルネードしてますね。なぜ回るのかは、いまだに解明されてません。光物を間近でみるために、群れの中へ。1匹くらい体に当たってくるかな?と思いましたが、上手に避けていきます。このトルネード状態は、下から見上げても絵になります」
太陽の光とアジの群れが重なり合って神秘的ですね。
長田「最後はイソマグロ。繁殖行動のため、春先に粟国島へ集まってくるんですが、多い時は200匹の群れに遭遇することも。普通サイズでも70cmはありますから、迫力もあるし、貫禄充分ですね。中には1mを超えるイソマグロも。正面顔を捉えようとカメラを構えましたが…こちらに迫ってくると、ちょっと怖いくらいです」
1mもあれば、ちょっとどころか、だいぶ怖かったんじゃないですか?
長田「ギンガメアジの群れの中には入りましたが、イソマグロの群れの中に入るのは遠慮させていただきました。個人的な感想を言わせてもらえば、沖縄で見られる光物の魚の中で一番かっこいいのは、マグロだと思ってます」
長田「咲貴さん、どれが一番美味しそうでしたか?」
マグロもいいですけど私はカツオ派ですかね。
長田「ほんと、食べる事しか考えてないんですね」
はい!今回も貴重な映像ありがとうございました。以上、楽園の海でした。