3年前、東村高江でアメリカ軍のCH-53ヘリが炎上した事件で、警察は先週、操縦していた兵士を特定できないまま、書類送検しました。炎上したヘリが緊急着陸した現場となった牧草地の地主は、原因究明の必要性を訴えています。今の思いを聞きました。
西銘晃さん「5時ぐらいに家に帰ろうとしたら黒煙がたってるんですよ、あそこに。最初自宅と思って、同じ方向だったから。急いで帰ってきた」
西銘さんの自宅からすぐ近くの牧草地に緊急着陸したアメリカ軍のヘリ。その後、機体の全面撤去まで、およそ10日間、自らの土地にもかかわらず立ち入ることは出来ませんでした。
西銘晃さん「米軍の機体を撤去するために破損した側溝とか、そういった危険な場所とかいうのは、すべて修復してもらってますよ。最後の段階に作物補償という形で、それまでやってもらった」
西銘晃さん「当初は防衛局としてはここ2ヘクタール土砂を全部撤去して、入れ替えるという計画だったわけ、だけど、この畑30年になるんですよ」「それだけ土壌も出来上がってきているし、30年前に戻るようなことにはいやだということで、極力影響のある部分だけにしてくださいってお願いしたら、全部の土壌検査をして、そこだけ入れ替えてもらった」
そうした中、西銘さんのもとに警察から連絡がきました。
西銘晃さん「名護署の刑事課から電話があって、容疑者不詳で、送検することになりましたという、連絡がありました。」
事件からまもなく3年、時効を前に警察は、被疑者を特定できないまま書類送検したのです。
西銘晃さん「現場でもどこも捜査できないような状況だったですよ」「機体を全部撤去するまで警察関係者の方はここという感じで立ち入りできなかったから」「最初から県警の方も事故現場には立ち入りできないということ自体から、捜査ができないと思うんですよ、全然」
書類送検の一報を受け、知事は。。。
玉城知事「被疑者不詳のまま事件送致されたとの報告を受けております。今後 は検察の判断について、推移を見守りたいと考えております。」
検察の判断を見守りたいとした知事。しかし。
西銘さん「(検察の判断)は結果は見えてるでしょ、結局。ただ、我々としては、処罰してもらう以前に、原因っていうのを公表できないか」「しっかりした原因究明をして、どういった原因で事故が起きて、後、どういった対応にしていくみたいなことはね、要するにそこだけは、しっかりやってもらいたい」
牧草地の上空には、今もなお、アメリカ軍機が飛び続けています。