秋らしくなってきましたのでアートの話題を。沖縄を愛した画家、サンタナ宮崎さんの作品展が那覇市で始まりました。
カラフルで独創的。幾何学模様でさえ、どこか温かさを感じさせる。サンタナ宮崎の没後10年を記念した作品展が那覇市で始まりました。
戦後GHQの通訳として来日したアメリカ人の父と、芸者の母の間に生まれたサンタナ。絵筆をとったのは青年時代。アメリカでは、「アメリカンフォークアート」というジャンルで高い評価を受けます。その大事な定義のひとつは、「学校で絵を学ばず、独自のひらめきを持っていること」。そんなサンタナが大きな影響を受けたのが、沖縄でした。
宮崎さゆりさん「これはランプっていうタイトルで、真ん中のランプは私たちが五右衛門風呂で使っていたランプです。西表島の生き物、セマルハコガメやオオコウモリがいますね。」
案内してくれたのは、サンタナさんの妻、さゆりさん。2人はインドを旅行中に出会い、1980年代、都会にはない生活を求めて沖縄に移り住みました。西表島では、自宅を開放し絵画教室を開催。大自然と子どもたちからも多くの刺激を受けたといいます。
場所を変え、画材や画風を変え、常に思いのままに作品を生み出してきたサンタナ宮崎。彼がもっとも大事にしたこととは。
宮崎さゆりさん「愛と平和だと思います。人間だけじゃなくて生き物、道端の小さなものに対してのまなざしは素晴らしかった。沖縄でその気持ちが絵を通してシンプルに出てきたんだと思います。」
大好きな沖縄で個展を開催するのが夢でしたが、2010年、62歳の若さでこの世を去りました。
宮崎さゆりさん「サンタナ宮崎という人が生きていた、こういう絵を描いていた、沖縄を愛していたとうことを知っていただけたらうれしいです。」
作品展は12月21日まで、那覇市で開かれています。