9月1日未明に沖縄本島に最接近した非常に強い台風9号は、非常に強い勢力を保ったままゆっくりとした速さで久米島の北西の海上を北よりに進んでいます。今後も雨、風、さらには高波や高潮に厳重な警戒が必要です。
非常に強い台風9号は久米島の北北西の海上にあって、北寄りに進んでいます。台風は今後も非常に強い勢力を保ったまま1時間に約15キロの速さで北上する見込みです。
沖縄地方はこの後、夜にかけても本島地方を中心に風が吹き荒れ、海上では猛烈なしけの状態が続くでしょう。
また、雨の量がさらに増えるところがあり、大潮と重なって高潮の恐れもあります。暴風やうねりをともなった高波、高潮、大雨に厳重に警戒してください。
久米島で最大瞬間風速およそ55メートルという猛烈な風と雨で、県内各地に爪痕を残した台風9号。気象台はきのう午前11時に会見し、警戒を呼びかけていました。
沖縄気象台会見「本日31日、夜のはじめごろから、明日1日夜遅くにかけまして、長時間にわたり、暴風が続く見込みです。暴風、高波、高潮、大雨による重大な災害が発生する恐れがあります」
会見からおよそ2時間後の午後1時すぎ、本島に暴風警報が発表されます。
町記者「こちら泊大橋では、台風9号の接近に伴い通行止めとなるため、現在、封鎖作業が行われています」
台風はその後、勢力を拡大しながら沖縄本島の南の海上を進み、雨、風が強くなっていき、午後9時ごろ、本島が暴風域に入ります。
渡嘉敷記者「那覇市曙にあるこちらのマンションでは台風の影響で瓦礫が落下しています」
そして日付が変わってきょうの未明、台風9号は本島に最接近します。
猛烈な風によって、大きな木も根本から倒されました。また、午前2時までに、最大3万7000世帯が停電。蒸し暑い夜を過ごしました。今もなおおよそ1万4000世帯が停電しています。
最接近から一夜明けた県内では午前6時頃、大潮と重なったこともあり、川の水位が上昇。
明るくなって台風の爪痕が明らかになっていきます。
船越記者「こちらの道路では強風の影響でしょうか、設置されていた道路標識が根本から完全に折れています」
台風9号の威力の大きさを物語っていました。
この台風で人身への被害はこれまでに、外れた窓を直そうとして高い場所から落ちたり強風にあおられて転倒したりするなど、6人が軽いけがをおいました。
また、交通機関にも大きな影響を及ぼし、空の便では那覇と離島、那覇と本土を結ぶ便などあわせて249便が欠航。船も本島と離島などを結ぶ全便が欠航となりました。
一方、路線バスやモノレールはきょうまで終日運休し、あすの始発から運行を再開します。