楽園の海、案内は水中カメラマンの長田勇さんです。今回のテーマは『こんなところで暮らしています!』です。
長田「今回は、可愛らしい生き物たちの住んでいるお家を紹介したいと思います」
生き物のお家、気になります!さっそく見ていきましょう!
長田「まずは、北谷町の砂辺に住みついている生き物から。どこにいるかわかりますか?」
どこでしょうか?いた!カメですね!
長田「そうです、広々としたお花畑に住んでいる生き物はアオウミガメです。3月のこのコーナーでこの海を紹介した時には、泳いでいる姿しかお見せできなかったんですが、ようやく休憩中のアオウミガメに出会えました」
こうやって休憩するんですね!
長田「この子、もう何ヶ月もここに住みついているんです」
丸見えなお家ですけどが、気持ちよさそうにくつろいでいますね!
長田「柔かいサンゴの上で、日向ぼっこしていて気持ちよさそうです。こちらは、ぷっくりと太ったフグ、コクテンフグです」
こちらも休憩中ですか?
長田「うまい具合にサンゴに挟まって休憩してる感じです。普通、コクテンフグはダイバーが近づくと逃げていくんですが、なぜかそのまま。チラチラとこちらを見ることはあっても、全く動く気配なし。よほど、この場所が気持ちよかったんでしょう」
長田「突然ですが、咲貴さんはもしお魚だったら、この風景の中のどの場所に住みたいと思いますか?」
サンゴとサンゴの間です!
長田「なかなか良い場所を選びますね!次に紹介する生き物は、全く家には見えないこの棒のようなムチヤギを選びました」
え、ここにも生き物が住んでいるんですか?
長田「はい、アップで見てみましょう。体長2cmのガラスハゼです」
小さ過ぎて全く気づきませんでした!
長田「その名の通り、ガラスのように透き通っている体。態勢は上か下のどちらかを向いています。エサを食べるのも、卵を産むのも、すべてこのムチヤギの上」
なんだか危険そうなお家にも見えます。
長田「私たちから見たら危険そうな場所でも、本人にとっては、居心地がいいんでしょう。最後に紹介する生き物は、とても綺麗な貝に住んでいます」
可愛いくて綺麗なお家ですね~。
長田「そうですよね。中から出てきたのは、ナカモトイロワケハゼ。このハゼは浅い所が苦手なのか、水深15mより深いところでしか見たことのないハゼなんです」
お、二匹いますね!
長田「ペアで生活している姿をよく見かけます。ですから、夫婦かもしれません。ここで産卵行動も行います。こちらは更にお洒落なお家。ホネガイを住処にしています」
デザイナーハウスみたい!
長田「本当におしゃれですよね。このハゼ、オスの方が警戒心が強いようで、外の様子を見に来るのは大抵メス。いま顔を出しているのはメスなんですが、最初は警戒してる感じなんですが、安全を確認した後に出てくるのが、オス」
ちなみに性別の見分け方があるんですか?
長田「お腹の部分がオレンジ色になってますよね。これ、産卵する前の卵なんです。外見の違いは私も分からないんですが、お腹がオレンジ色になっていると、そちらがメスと判断できます」
長田「ビビリなオスですが、家のお掃除は得意かもしれません。貝の中に溜まった砂を外へ。口いっぱいに砂を含んで吐き出す作業をしてましたよ~」
ちゃんと役割分担されているんですね。オスが頑張っている姿も見られて、嬉しかったです。
長田「私も同じオスとしてホッとしました。潜ってる度に、面白いお家を探すことができるので、また(映像が)溜まったら紹介したいと思います」
今回も貴重な映像ありがとうございました。