新型コロナの経済的影響が広がる今、県内にいる外国からの留学生を支援しようと活動を始めた男性がいます。県内の情報が届きにくい学生たちのために、始めたのは無料の弁当配布でした。
笑顔で弁当を手渡すのは、那覇市でカラオケ店を経営する、親泊昌弥(しょうや)さん。弁当を受け取るのは地域に住む外国人留学生です。先週からこの弁当の無料配布を始めました。
親泊さん「新聞を見て、こうゆう活動を他でされている方たちをみて、自分でもなにか手伝いをできないかなと思って。自分で配って、彼らの少しでも助けになればなと思ってはじめました。」
取り組みは、SNSを通じて、多くの外国人留学生に情報を発信しています。
ベトナム出身・チャンさん「ほんとに今コロナなので、みんな仕事がないからお弁当もらったら本当にうれしいです。」
親泊さん「(このお店は)留学生、技能実習生とか、外国人の方たちが来やすい、いつ来てもホームにいる気持ちになれる、そうゆうお店だと思います。」
以前は多くの外国人留学生たちでにぎわっていた店も、新型コロナの影響で休業が続いています。親泊さんが弁当を配布するもう一つの理由がありました。
沖縄労働局の発表によると、県内にはおよそ2300人の留学生がいます。新型コロナウイルスの影響で、留学生らが通う学校が休校となり、県内の情報に乏しい状況に立たされているのです。
親泊さん「こうゆう活動を通して来る留学生の方たちに、今、沖縄では(感染者が)何名いるであったり、どうゆう対策をしているだったり、お店を通して彼らに伝えていけるかなと思ってます。」
親泊さんのもとには、留学生たちから不安な声が次々と寄せられていました。
ベトナム出身・チャンさん「(Q.今、一番なにが大変ですか?)一番大変なのは、仕事がないから、お金がないですし、家賃とかいろんな生活とか、まわりの学校の支払いもしないといけないので。」
外国人留学生・グェンさん「今私の場合は家賃とかあるし、携帯電話もあるし、今は全然(支払いが)できない。」
親泊さんは弁当を受けとりにきた留学生たちに向けて、県などが行っている給付金などの説明を、より分かりやすい日本語で行うなど、留学生たちの相談にのっていました。
この日用意した20個のお弁当。すべて配り終えた親泊さん。収束が見えない中、絆を繋ぐ活動が続きます。
親泊さん「受け取る方の顔をみたら、この活動をやっていてとっても嬉しく思います。」
親泊さんは、この取り組みを緊急事態宣言が解除されるまで続けていくとしています。親泊さんの活動に賛同したNPO法人や企業などが、お米など食材の支援にも協力してこの活動を支えています。