普天間基地の有害物質を含む泡消火剤が漏れ出た事故をうけ、24日、国や県、市の職員らが立ち合う中、米軍が汚染されたとみられる土壌の回収作業を行いました。
又吉謙カメラマンは「普天間基地南側の上空です。重機により土砂が掘り起こされ、袋詰めにする様子が確認できます」とリポートしました。
午前10時前、普天間基地では迷彩服の兵士らが格納庫周辺の土壌を袋に詰める様子が確認されました。土壌の入れ替えは4月10日、普天間基地の消火システムが稼働し、有害な有機フッ素化合物「PFOS」が含まれた大量の泡消火剤が放出されたことを受けて行われたものです。
米軍によりますと基地の外の川や海にも約14万3830リットルが流出しました。今回の事故では、日米地位協定の環境補足協定に基づき、県と市が初めて基地内に立ち入り調査をしました。
玉城知事は「県としては、県民の安心安全の確保及び環境の保全を図るという立場から、環境事故発生時の通報基準の拡大など、補足協定の実効性を確保していくことが重要だと思います」と呼びかけました。
24日も県と宜野湾市、そして沖縄防衛局が基地内に入り、作業に立ち会いました。
県環境部の普天間朝好統括監は「土壌のはぎ取り、表層を取るということで6インチの深さまで、剥ぎ取りをしている作業を確認してきました。土壌のサンプリングについては本日は実施していませんので、これについては調整が整わなかったということで今日はできなかったということです」と話していました。
一方、米国ではすでに、基地内で使われる泡消火剤については、PFOSを含まないものへの切り替えが進められています。県議会は23日、県内での進捗状況について質問しましたが、海兵隊の、ニール・オーエンズ大佐は「世界的に進められてるが沖縄の基地での作業はわからない」と答えるにとどまったということです。