県内でも感染が広がる新型コロナウイルス。感染からきょうでちょうど2カ月となります。先行きが見えない状況ですが、これから何に気を付ければいいのか、この2カ月を振り返ります。
県内で最初の感染者が確認されたのは、ちょうど2か月前の2月14日。これまでに3711人の感染が確認されているクルーズ船・ダイヤモンドプリンセス号の乗客を乗せたタクシー運転手の女性でした。
2月20日以降、コロナは存在をひそめていましたが、およそ一か月ぶりに確認されると、4人目以降の感染経路に変化がみられました。
県立中部病院感染症内科・高山義浩医師「県内で持続的に流行していたというよりは、県外から持ち込まれたと考えるのが今までの疫学調査でもあきらかだと思います」
県外で感染した人が沖縄に旅行や出張で訪れて広げてしまったケース、逆に県外で感染した人が沖縄に戻ってきたケースなど、いわゆる「移入例」が増加していたのです。
そしてこの4人目以降は、新たな感染者が毎日のように確認されることになりました。
玉城知事「沖縄県は国の専門家会議の定める地域区分において、これまでの感染確認地域から感染拡大警戒地域に移行している可能性がある」
これまでに県内で感染したのは76人。感染源の経路不明がわからない人が38人、家族内で感染する人や県外からの移入による感染が36人、この数字があらわすものとは?
高山医師「渡航歴がある人たちからの発症というのが先週までは多かった。今、家族内で感染が増えてきているのは二次感染者。今出てくるべき時期なんです。持ち込まれて、1〜2週間してから出てくるという意味では、二次感染が今始まっていて、これが主流になるのか、そうならないために防いでいくのか、瀬戸際にあると私はそう考えます」
また、きのう開かれた新型コロナの専門家会議。この中では重大なことが指摘されました。沖縄では若者の感染の割合が全国と比べても高いことがわかったのです。回復も早く、重症者が少ない若い世代。しかし行動範囲が広く感染を広げる可能性もあります。
そしてもう一つ、きのうの会議では重要な点が指摘されました。
県保健医療部・糸数公統括監「県内各地に(感染が)広がっているのも確認された。沖縄の発生の特徴として、小さなクラスター(集団感染)、ウイルスが侵入してくる経路が複数あって、患者の増加する立ち上がりが早い」
小さな島だからこそ広がりやすい二次感染。重要な局面と言われるこの1〜2週間、感染拡大を防止するためには、1人1人が自分が「うつさない、うつらない」という基本的な考えのもと行動することが必要と言えます。