楽園の海。案内は水中カメラマンの長田勇さんです。今回のテーマは「辺戸岬灯台の下を潜ってみた」です。
長田「今回は、沖縄本島の最北端にある灯台の下に潜ってきました」
どんな感じか想像つかないんですが、早速、見ていきましょう。
長田「ちょっと天気が悪かったんですが、海は穏やか。ボートの上からでも水中にある岩が確認できます。今回はこの岩の周りでダイビングします。水中に入ると、岩の周りには沖縄の県魚・グルクンがたくさん集まってました」
すごい数ですね!!!
長田「のんびり泳ぎながら、餌を食べているようです。このような場所は、流れに乗ってくるプランクトンが岩にぶつかって溜まるんです」
グルクンは、ちゃんと餌場がわかっているのですか?
長田「そのようですね。見た目が地味な魚のグルクンも一斉に動くと・・・!」
うぁ!!グルクンのシンクロ、きれいですね!!!
長田「頑張って撮影しようとしましたが、明らかに遊ばれてる感じで、翻弄されてしまいました。グルクンが去っていく姿を見送ると、見えてきたのはカスミチョウチョウウオの群れ」
黄色の模様がかわいいですね。
長田「水中では目立ちますよね。この魚はこの岩の周辺で生活しているので、潜ればいつでも会えます。チョウチョウウオの種類の中でも、これだけの数で群れるのはカスミチョウチョウウオだけ。餌はグルクンと同じで、プランクトンのようですが、逃げ込む場所はグルクンんとは違って岩の隙間のようです」
お魚の性格が表れているようで、面白いですね。
長田「そしてこちら!!何だかわかります?」
タコですか?(・・?
長田「そうです。このタコ、ばれた!と思って色を変化させ始めました」
本当だ。こんなにハッキリわかるんですね。
長田「そうですね。初めて見るとビックリしますよね。この岩には、様々な生きのもが住み着いているんです。こちらは体長3cmほどのシライトウミウシ」
小さくてかわいらしい。
長田「4月は、年間通して一番ウミウシが多い季節なんです。この岩でウミウシ探しするのも楽しいかもしれません」
長田「そして今回出会った生き物の中で、一番数の多かった魚がこちら!!」
確かにすごい数ですね。
長田「体長5cmほどのキンギョハナダイです。泳ぎながら撮影していると、敵が来た!と思ったのか、慌ただしく逃げ惑います」
逃げ惑う姿もかわいくて、追いかけちゃいますね。
長田「ちょっとびっくりさせちゃったみたいです。この魚たちもこの岩に住み着いて、プランクトンなどを餌にしています。オスは少しサイズの大きなピンク色、メスはオレンジ色。割合で言うとメス8割に対してオス2割くらい。メスの方が圧倒的に多いんです」
それはこのポイントだから何ですか?
長田「いえ。ほかのポイントでもこの割合です」
きっとオスは取り合いなんでしょうね♪
長田「そうでしょうね。うらやましい限りです。今回、ここの岩の周りだけで、充分満足するダイビングができました」
この一か所だけで、色んな生き物に出会えて素敵な映像が盛りだくさんでした。
長田「ただ、太陽が出てくれたら、もっと綺麗だったんですよね~。ここのポイントは、夏場に幼魚が爆発的に増えるところなんです。なので、夏にもう一度トライしようと思います」
楽しみにしています♪今回も貴重な映像ありがとうございました。以上、楽園の海でした。