楽園の海、今日から私、山城咲貴が担当します。そして、案内は水中カメラマンの長田勇さんです。今回のテーマは『辺戸岬の海中鍾乳洞』です。
長田「今回は、なかなか見ることのできない神秘の世界をご覧頂きたいと思います」
神秘の世界、楽しみです!早速見て行きましょう!
長田「潜りに行った場所は、沖縄本島・最北端の辺戸岬のすぐそば。Sea Lifeの森さんと一緒に、宜名間にある海中鍾乳洞を目指します。ポイントに到着です。切り立った断崖絶壁の岩のすぐ下に、鍾乳洞の入り口があります」
この岩だけでもずいぶん迫力がありますね!
長田「準備を整えて、さっそくエントリー。切り立った壁は、そのまま水中へも続いてます」
海の中って綺麗!
長田「迫力もありますよね。徐々に水深を下げていくと、ぽっかりと空いた穴があるんです。ここが入り口となります。内側から見ると、こんな感じ」
まるで映画のワンシーンを観ているような気持ちになります。
長田「そうですよね!複雑な地形などを好む『地形派ダイバー』と呼ばれる人にとっては、今から探検が始まるこの瞬間が、一番わくわくすると思います。この辺りはまだ、よくある洞窟と変わりありませんが、奥へ行けば行くほど、だんだんと景色が変わっていくんです」
ちょっと暗くて怖いですけど、ワクワクもしますね!
長田「天井をご覧下さい。つららのような岩がありますよね~。これは鐘乳石です。下からも鐘乳石」
水中でも鐘乳石は伸び続けるんですか?
長田「水中では鐘乳石は成長しません。鍾乳洞ができた後に、氷河期の氷が溶けて水面が上昇し、海に沈んだと言われています」
ということは元々、海ではなかったということですね。
長田「そうなんです。太い柱のような鐘乳石もあります。こちらは上下から伸びた鐘乳石同士がくっついたようです」
神秘的ですね。
長田「広場のようなスペースに入っていくと、まるでオブジェのように飾られた鐘乳石がたくさんありました。水がとても綺麗なので、水中ってことを一瞬、忘れてしまいそうでした」
長田「入り口から40mほど進んだところに、水面に上がれる場所があるので、一旦浮上します。水面より上にも、見事な形の鐘乳石」
ここも綺麗ですね。
長田「『辺戸岬ドーム』と呼ばれている場所です」
空気は吸えるんですか?
長田「普通に吸えますよ。雨水も入り込んでくるので、密閉された空間ではなく、空気も入れ替わっていると思います。決して2万年前の空気が、閉じ込められているわけではありません。海水に浸かってない鐘乳石は、まだツヤが残ってます」
ツヤツヤしてて綺麗。
長田「天井までの高さおよそ10m。この時は5分ほど滞在してから戻りました」
長田「帰りは、生き物を探しながら引き返しましょう。綺麗なものには毒がある『ハナミノカサゴ』。獲物探しながら堂々と闊歩する『カッポレ』」
長田さん、親父ギャグですか?
長田「完全にスルーされると思っていたので、拾っていただいてありがとうございます。出口が徐々に見えてきて、洞窟探検終了で~す」
とても神秘的で私も行ってみたくなりました!
長田「水面からは行けないため、ダイバーにしか行けない場所。ダイビングの免許をとって、チャレンジしてほしいです」
長田さん、今回も貴重な映像ありがとうございました。以上、楽園の海でした。