年に一度、各家々のお墓に親族が集まって、ご先祖への感謝と家族の安泰などを祈り手を合わせるシーミー。この見慣れた風景ですが、2020年は新型コロナの影響で変化もあったようです。
親戚が集まって、近況など、楽しい会話が飛び交うシーミー。しかし、2020年は新型コロナウイルスの影響でこの楽しい年中行事にも変化が起きています。
玉城知事「シーミーも屋外で行うが、飛沫が届かないようできるだけ(人と人との)距離を空けて、みんなでウートートーしてほしい」
知事が距離をあけてとお願いしたのシーミー対策。県医師会でも2日、対策を発表しました。
- 東京や大阪など、本土から帰省する方を参加させない
- できるだけ規模を小さくして、代表者がお参りし、ご先祖に家族・親戚・地域の安寧を祈ってほしい
- 発熱があるなど、体調が悪い人は絶対に参加しない。
県医師会は「シーミーは大事な行事だが、3つのお願いは、感染症対策上、重要だ」と訴えたのです。そして迎えたシーミー最初の日曜日。那覇市の識名霊園。いつもなら、沢山の人出で賑わう場所なのですが・・・
4月に入って最初の日曜日シーミーの人出は例年に比べ少ないように感じられますが、所どころで日よけ風よけのシートをかけている墓も見受けられます。
男性「内地から帰ってくる人はシーミーに参加させないでくれという(県医師会の)要請もあったものだから今回は遠慮して帰ってくるなと(県外に)娘もいるけど。致し方ないという感じで思っている」
親戚に自分たちだけで墓に行くと了解を取り付けた上で足を運んだ家族の姿も
女性「もう50年近くなるが初めてこういった(少人数でのシーミーは)(先祖には)早めに来たから心配なさらないで下さいと報告した」
男性「きょうは子どもたちは来ていない大人だけでやっている」
人数を絞り込んだというこちらのご家族は本家と分家合わせて4つの墓があり、例年なら2~30人の家族や親せきが集まると言います。
女性「人数が減った分(料理の)量が減っている。寂しいけど(シーミーを)やっただけでもご先祖様は喜んでいると思う」
親戚の絆を確認する沖縄の大切な行事「シーミー」ところが、その絆を新型コロナから守るために、考えなければならないという悩ましい事態になっています。