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北谷町にある米軍跡地で有害物質による汚染が発覚したことを受け、北谷町議会はその土地を買い取る費用・約5400万円を盛り込んだ一般会計予算を賛成多数で可決しました。
24日の北谷町議会は、北谷町が跡地を買い取るために計上した約5400万円の一般会計予算について採決が行われました。
この問題は9年前、北谷町上勢頭の民間地で住宅を建てようと重機を入れたところ異臭がし、ボーリング調査の結果、ダイオキシンを含む廃棄物が見つかったものです。この土地は、1996年に返還されるまでアメリカ軍用地として使われていました。
阿波根弘町議会議員は「本来は国が買うべきだ。なんで町が買うんだ」と話していました。
汚染された土地が、そのまま米軍から返還される背景には日米地位協定第4条の存在があります。今回の事態に、専門家は次のように指摘します。沖縄国際大学の前泊博盛教授は「本来は国が跡地を返してもらう前に調査をして、汚染状況を確認したうえで対処しなければいけなかった問題を、その法の未整備のために、やらずに返したため、後から出てきた汚染を結局、地主の側に押し付ける形になってしまった。本来、国がやるべきことを市町村がやらざるを得ない状況にあるというのが問題の根本的な課題だ。自分の土地を貸して汚されても、文句を言わず返されてきた土地を自分できれいにしなければいけないという、誰が考えてもおかしな取り決めがこの地位協定4条だと思います。敗戦国が占領されて結ばれた占領の残滓、かすが残っているためにこの4条は生き残っている」と話していました。
北谷町議会では採決の結果、予算案は賛成多数で可決されました。