県内企業の様々な挑戦を紹介するQビズです。スマートフォンなどで事前に注文から支払いまでをするあるサービスが注目を集めています!県内企業もこのサービスの開発に乗り出しました!
店舗などで待ち時間なく商品の受け取りができる「テイクアウト注文サービス」。すでに県外の大手飲食チェーン店では次々とこのサービスが導入され、広がりをみせています。
沖縄タイムスが去年から開発を手掛けているウェブ注文サービス「Dikitoon(ディキトーン)」。ウェブ上で専用ページを開いて、お店を選択します。テイクアウトしたいメニューを選び、受け取る日時などを細かく入力し、最後にカード決済を行うと…。ポン!このように登録した端末に、通知が届くシステム!
支払いのやりとりもなく、スムーズに受け取りが可能。お店の前までいけば、車まで届けてくれるんです!
あぐろ焙煎珈琲店・赤嶺和哉さん「新規のお客さんが増えるということと、レジのやり取りやお客さんとの注文のやり取りがなくなるところがすごく便利です」
一杯一杯、手で入れるこわだわりの珈琲が自慢のこちらのお店。朝の忙しい時間帯にこのサービスが活躍するといいます。
あぐろ焙煎珈琲店・赤嶺和哉さん「このアプリだと、見て、ただボタン押せばいいだけなので、他の商品がすぐ作れる。(スマホを)見ながらも作れますからね。何秒の世界ですけど、それが積み重なるとすごい時間になるので助かります」
現在、8店舗がディキトーンのサービスを導入しており、今後、離島も含め県内全体に進出する予定です。
一方こちらは、県内の企業が開発したスマホ注文アプリ・Fastpick(ファストピック)。このようにアプリを開いて、お店を選択します。食べたいお弁当を選んで注文すると、決済までアプリの中で完結します。そして指定された時間にお店に行くと、すぐにお弁当を受け取ることができます。
U&I株式会社の社員3名で手掛けたこちらのアプリ。飲食店がもつ課題解決の手助けにしたいといいます。
U&I株式会社 代表取締役・上間喜壽さん「飲食店は基本的にお店を開けて、来るか来ないかわからないお客様を待つというのが基本。それがあらかじめ注文されててわかっていれば、ちゃんと無駄なく準備して、しっかり売り上げも立てられる。さらに外食は席数がどうしても売り上げの限界になってしまうんですけど、そこにこういうテイクアウト(サービス)を持ち込めば、その席数にとらわれることなく、売り上げをのばしていける」
沖縄本島内でのサービスの拡大をめざし、開発を進めています。現在は3店舗がサービスに登録していて、今年1年で300店舗、3年で1000店舗の登録を目指しています!
山城アナ「今回ご紹介した、DikitoonとFastPickの2つのサービスが生まれた背景にはこのようなことがあるといえそうです。ここ数年『外食』よりも安価で、家庭で食べるご飯『内食』よりも手軽なことから、惣菜や弁当、テイクアウトなどといった『中食』の需要が高まっています」
山城アナ「こちらは、総務省が出している沖縄県の1世帯あたりの1カ月間の中食への支出をグラフにしたものです。2013年以降、右肩あがりでその需要がのびていることがわかります」
共働きだったり、母子家庭など家庭環境を考えると、中食の需要が高まっていることも納得できます。
山城アナ「沖縄だけでなく、全国的にみても、中食業界は成長している分野といえそうです。そして、今回ご紹介したテイクアウト注文サービス。消費者と出店する店舗側と両方にメリットがあります。消費者は(1) 待ち時間がない、(2) 豊富なメニューの中から選べる2点があげられます。店側は(1) 事前に注文をとれるので準備ができる、(2) 新規のお客様を開拓できる。事前にお支払いを済ませているので、金銭のやりとりがないことも、双方に利点があります。」
新型コロナで外出を控えているこのご時世、活躍しそうです。
山城アナ「こうした状況もあって利用する方は多くなっているかと思います。最後に、FastPickを開発した上間さんの展望としては、夏はビーチパーティーでのバーベキューセット、シーミーのときのオードブルなど、沖縄県民の生活や風土を追求したアプリ開発をしていきたいということです」