新型コロナウイルスは県内の企業に打撃を与えています。観光客が激減するなか、半数近くの社員を休ませることを決めた企業まで出てきています。
女性従業員「活気がないとこっちも元気がでないので(客が)早く戻ってきてほしいです」
県内大手の旅行会「沖縄ツーリスト」、観光客の減少による影響を大きく受けている企業の1つです。
沖縄ツーリストでは、日韓関係の悪化に端を発し、新型コロナが追い打ちをかけ、右肩下がりで売り上げも落ち込んでいます。
特に今月は、一層厳しくなることが見込まれています。
男性従業員「私たちだけではないと思うがかなり厳しい状況だと思います」
新型コロナの終息のめどが立たないなか、570人の従業員を抱える沖縄ツーリストは半数近くとなる250人の計画的な休業に踏み切りました。
沖縄ツーリストの担当者「雇用調整助成金という制度を活用して、旅行需要が回復するときに備えたいと思っています」
雇用調整助成金とは経済上の理由で、事業の縮小を余儀なくされた事業主が労働者に対し、一時的に休業を行い雇用の維持を図った場合に手当の一部を国が助成するものです。
沖縄ツーリストでは3月末まで、交代で、のべ250人が休むことになっていて、仕事を休んだ期間の給料は全額まかなわれます。
沖縄ツーリストの担当者「日本全体の終息宣言が出なければいけないと思っているが、4月もまだまだ続きそうだなと思っています」
そんな、雇用調整助成金。沖縄労働局では積極的な活用を呼びかけています。
国などからの自粛要請で中止となったイベントの主催会社やキャンセルで宿泊客が減ったホテルなど、新型コロナの影響を受けたすべての事業主を対象にしています。
さらに、助成金の支給条件が今月中旬から緩和される予定です。
一方、県内3つの銀行は新型コロナの影響を受けた事業者向けに特設窓口を設置し、ローンの見直しや返済の据え置きの相談にのっています。
どこまで続くかわからない新型コロナの影響、この時期を乗り越えようと経済界は支えあっています。