感染の拡大のニュースが続く新型コロナウイルス。県内でも先週初感染が確認されたことから波紋が広がっていますが、ウイルスの専門家に話しを聞きました。
先週、タクシー乗務員の女性の感染確認で県内に衝撃が走った新型コロナウイルス。
県では、今月1日に那覇に立ち寄った大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗船者を運んだタクシー乗務員などの経過観察をおとといまで続けていました。
きょうまでに感染の有無を調べる検査を受けた人数は25人にのぼっています。
なかには、県内で初めて感染が確認された女性と接触があった人、1人が発熱の症状を訴え検査を受けていましたがきょう、検査の結果、陰性だったことが分かりました。
Q.不安は?
女性「タクシーは変わらず利用するとは思いますけど確かに不安ですよね」
男性「後は持っているんですけど、乗った時とかアルコールで消毒したりっていう感じでやっています」
タクシー乗務員「手洗い。人が触ったところをなるべく触らないとかですね。そういうことは心掛けていますね」
実は、タクシー業界では車の中を清潔に保つために消毒など対策の徹底が呼びかけられていますが…消毒液やマスクが足りなくなっているというのです。
こうした現場からの声を受けて県ハイヤー・タクシー協会では、18日、役員会議を開く予定で消毒液をどうやって調達するのかなどが話し合われます。
新型コロナウイルスはインフルエンザと何が違うのか?ウイルスや感染症の研究者に聞きました。
生物資源研究所・根路銘国昭所長「感染力の違いは、インフルエンザが圧倒的に強いですね。コロナウイルスの100倍くらい強いです。インフルエンザは横綱、コロナウイルスは幕下、弱いですよ」
新型コロナウイルスに怯える必要はないと言う根路銘所長の話をもとに、新型コロナウイルスとインフルエンザの違いをまとめました。
インフルエンザの方が感染力は強く強く新型コロナウイルスではその100分の1程度。
高熱が出るインフルエンザに対して新型コロナウイルス普通の風邪のような症状が長く続くといいます。
そして、主な感染の経路はせきやくしゃみによる飛沫感染やウイルスが付着したものに触れる接触感染がほとんどだと言います。
県内では新型コロナウイルスに女性タクシー乗務員が感染。タクシーに乗る際の対策は…
生物資源研究所・根路銘国昭所長「窓を閉めちゃいけない。タクシーに乗ったら、怪しい人が乗ってきたら運転手さんは窓の方を開ける。うしろの窓を開ける、風邪の流れをつくっちゃう。(ウイルスが)空気に乗って外に出ていきます。タクシー、電車、バス、乗り物は必ず窓を開けて空気の中にウイルスを飛ばしちゃう、これが基本的な原則です」
室内でも1時間に1回、換気をすることが新型コロナウイルスにもインフルエンザにも有効です。
Q.どれくらい続くのか?
生物資源研究所・根路銘国昭所長「もう2月くらいがピークでしょう。3月ごろになったら減っていくと思います。4月くらいは完全に消えるんじゃないでしょうか」
新型コロナウイルスは冬に流行するため猛威が続くのはあと1カ月程度だと見込んでいる根路銘所長、正しく知ってきちんと対策することが重要だと言います。
生物資源研究所・根路銘国昭所長「年齢が高年齢、60歳以上の人が感染して、慢性疾患を持った人が重症化しやすい。普通の健康な人は重症化しにくい軽い風邪症状で終わる」
感染力が強く子どもから高齢者までかかってしまうインフルエンザに対して新型コロナに感染して重症化するケースは免疫力が弱っている人や慢性的な疾患を持つ人など限定的だと言います。