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県内ではプロ野球キャンプが盛り上がりを見せていますが、もう1つの一大キャンプ地・宮崎で汗を流す西武とオリックスの県勢選手たち全9人を取材してきました!今回は3年連続のホームラン王を目指す山川穂高選手がいる埼玉西武ライオンズです!

県勢最多4人が1軍でスタートを切っている埼玉西武ライオンズのキャンプにやってきました!その4人の中でも一番先輩・山川穂高選手は、全体練習の前に早出組で、バットを振り込んでいます

宮崎県・南郷で行われている埼玉西武ライオンズのキャンプ。全体練習が始まるおよそ1時間前から打撃練習に取り組むのは、プロ7年目の山川穂高。目指すは3年連続のホームラン王。その目標に向け、この日も柵越えを連発。

ただ、驚くべきはその飛距離だけでなく圧倒的な練習量。朝の個人練習から始まり、この日は全体練習でも午前・午後ともに打撃練習。さらに、日が暮れて他の選手たちがホテルに帰る中、室内練習場に響き続ける山川の打球音。連日、誰よりも長く練習に取り組んでいます。

山川穂高選手「去年苦い経験をしているので、去年もいっぱい練習をしたつもりなんですけど、それであの成績だったので、もっと練習しないといけないなということですね。」

2年連続のホームラン王に輝いたにもかかわらず、去年を「苦い経験」と語る山川。

山川穂高選手「去年ホームランを思い描いていた通りには打てなかったですし、1年間通して打つことができなかったので。」

今年は1年を通してホームランの確実性を上げるため、これまで多かったレフトへのホームランだけでなく、より広角に打ち分ける練習を我慢強く繰り返しているほか、打撃フォームもこれまで大きかった足や手の動きをコンパクトにしています。

山川穂高選手「なかなかやってこなかったことなので、打球が上がらなかったりはまだあるんですけど、根気強くやればそのうち角度もつくと思いますし、さらに強い気持ちでまたあのホームランを打つ喜びを1本でも多く味わうために、ホームランを1本打つためにこれだけ練習するので。」

山川穂高選手「去年ふがいない思いをいっぱいしていますし、とにかくあんなことが二度とないように練習するのみなので、温かく見守っていてもらえればいいと思います。」

山川が描く理想の姿はまだまだ上。さらなる進化を目指し、バットを振り続けます。そんな飽くなき向上心を持つ沖縄の先輩に刺激を受け、県勢の後輩3人も開幕1軍を目差し猛アピール中です。

14年ぶりに西武に復帰した松坂大輔をお目当てに、多くの人が訪れている埼玉西武ライオンズのキャンプ。県勢の投手では、プロ5年目、去年プロ初勝利を果たした國場翼。先月には結婚を発表し、今シーズンにかける思いは一際強くなっています。

國場翼選手「守るべき存在もできたので責任感は感じていますし、やらないといけないなというのはあります。」

その國場と仲良さげに話しているのは、ともにプロ3年目になる沖縄の2人の後輩ですが…。

國場翼選手「正直基本あいつら、ため口です。特に與座(笑)」

與座海人選手「國場さんが優しいので、僕らは甘えてちょっとわがままやっています。」

そう話す與座海人は貴重なアンダースローの投手。おととし肘の手術を受け、去年1年間は育成契約選手となりましたが、再び支配下登録され、すぐ1軍スタートとチームから期待されています。

與座海人選手「入ってから2年、何もできずに来たので、(肘が治り)やっと投げられる。試合でしっかり自分の姿をアピールできるように1試合1試合、大事にやっていきたいという気持ちです。」

そして與座と同期となる八重山商工出身の平良海馬。去年1軍初登板を果たすと、その力強い投球で中継ぎの一角として台頭。そのアップの様子を見てみると、寒~い宮崎の朝でも一人だけ半袖。そこにはこんな理由が。

平良海馬選手「朝ウエイトトレーニングをしているので、みんなより早く来てトレーニングをしていて体は温まっていたので。」

その平良について山川先輩は。

山川穂高選手「(平良は)朝グラウンド来てウエイトする時に、180キロぐらいスクワットを朝からやっていて、持ち上げきれなかったんですよねあいつ。朝から1人でめっちゃ悔しがっているんですよ。笑っちゃいましたけどね。」

平良海馬選手「1回それは上がっている重量で、キャンプの疲れや投球の疲れがある中でのトレーニングだったんですけど。」

まるで重量挙げの選手のようなコメントですが、鍛え抜かれた体から繰り出される球は去年最速158キロを記録。

平良海馬選手「去年よりも前半から勝利に貢献して、ライオンズの軸になる選手になるように頑張ります。」

去年のリーグ優勝の際はまだ19歳で参加できなかった、ビールかけをすることが今年の目標です。

個性豊かな4人の県勢選手が1軍スタートを切っている西武ライオンズのキャンプ。しかし、同じように去年までは1軍キャンプにいたこの投手。2018年にシーズン16勝を挙げ最多勝にも輝いた、中部商業高校出身の多和田真三郎が今年はいません。

昨シーズン途中から体調を崩し、自律神経失調症と診断。現在は契約保留、キャンプは不参加となっています。同じ沖縄出身の選手たちの胸のうちには仲間への思いが。

國場翼選手「同じ沖縄出身で同期でもありますし、同学年で一番仲はいいので。今年は中継ぎで勝負していくので、多和田が(先発で)投げて自分が抑えるというのも、県民の皆さんにも見せたいというのは思います。」

山川穂高選手「しっかり治してまたしっかりした姿を見せてくれれば僕もうれしいですし、一緒に早く頑張りたいとは思いますけど、ゆっくりでいいと思います。その分僕たちが帰ってくるまではカバーします。」

仲間の帰りを待ちながら、県勢選手たちはそれぞれの目標に向かい、宮崎の地で汗を流し続けます。