首里城の火災から3カ月あまり、火災現場が公開されました。
石橋記者「正殿前の御庭は所々黒く焼け焦げていて、まだ、焦げ臭さが残っています」
凸凹になった正殿に続く道に、破損した階段、そして、焼け焦げた柱。これまでは奉神門までしか行けなかった火災現場、きょうは火元の正殿まで近づくことができました。
石橋記者「焼け残った龍柱の裏側は一部破損したり、ひびが入っていたりと、当時の火災の激しさを物語っています」
正殿の前に直立したまま残っている龍柱。今後、応急処置をして修復することになっています。
瓦の大部分などたくさんのがれきが散乱したままの現場…
大濱記者「こちらでは破損した瓦が大きさ毎に分けられており、搬出作業などが始まるということです」
現場では、今月下旬に、がれきの撤去が始まる予定です。
国営沖縄記念公園事務所・鈴木武彦事務所長「地元が参画できるやり方でお願いをしたい」
ボランティアを募り、県民が参加できるようにするという試みも…。さらに、がれきの撤去と並行して、北殿、南殿など主に4つの建物の解体も進められます。
先週、警察が捜査を終えたことから実施された現場の公開。
船越記者「変わり果てた首里城の様子を間近で見つめています」
きょうは首里城周辺の自治会や観光業や工事関係者も現場を見ることが許されました。
首里池端の元自治会長・宇久真規さん「自分からすれば庭に立つお城だから、誇りにしているし心の拠り所でもありました。元の姿に戻してほしい、それだけです」
首里周辺のガイド・新城俊郁さん「ぜひ、みんながこの実態を見ていただいて、再建に力を合わせていければと感じました」
現場を見た人の中には瓦職人もいました。
琉球赤瓦漆喰施工協同組合・田端忠代表理事「(瓦が)変色していますよね。ものすごい火の勢いだったというのがうかがわれるのかなという印象」
多くの瓦が破損しましたがこの瓦も活用してほしいと田端さんは願っています。
琉球赤瓦漆喰施工協同組合・田端忠代表理事「今後、教育とか寄付をなさった方々とかに貢献できるとか、活用の仕方はあると思います」
火災現場の一般公開が始まるのは5月の連休になる見通しです。
国営沖縄記念公園事務所・鈴木武彦事務所長「できるだけ手をつける前に、みなさんにご覧をいただきたいと考えまして、この機会を設けさせていただきました。これが今後の首里城の復元の第一歩となるように、これから努力をしていきたいと思います」
国は首里城の復元や防災の強化などを議論する会合をあすと7日に開催します。