家畜伝染病のCSF、いわゆる「豚コレラ」の感染拡大を防ぐためきょう玉城知事が、ワクチン接種に向けた国の支援を江藤農水大臣に要請しました。
きょう、昼前、農林水産省で江藤大臣と面談した玉城知事。
玉城知事「(沖縄県における)CSFまん延防止に向けたワクチン接種については国において接種推奨地域として、早期に設定していただくとともにワクチン必要量の確保を行っていただくこと」
知事は、豚コレラのワクチン接種に向け国の推奨地域に設定することや農家への再建支援など、5項目を要請しました。
江藤大臣「ワクチンにつきましてはですね。きょう牛豚等の疾病小委員会の持ち回りを開催いたしまして、きょう推奨地域に指定をいたします。」
江藤大臣はこのように述べワクチン接種に向け、県と農水省の連携を密にすることが大切だと話しました。国のワクチン接種推奨地域の指定を受け県は今後どの地域から接種するのかなどプログラムを作成することになります。
玉城知事「ワクチンの接種時期とか様々な迅速に取り組んでいくための手続きを進めていきたいと思っている」
豚コレラの発生以来、取りざたされてきたワクチン接種、その効果について、国の担当者に聞きました。
農林水産省・動物衛生課 金子明誉専門官「ワクチンを打った豚というのは、ウイルスが体の中に入っても発症しなくなる、症状を示さなくなると」「農場全体としてCSFが発症する可能性がかなり低くなりますので、そういった意味で、農場にとって非常に安心感が得られるというか、不安が解消されるというのが大きなメリットになると思います」
ワクチン接種によって症状が出なくなる反面、豚がウイルスを持っているのかどうかが、わかりにくくなってしまうなどのデメリットや農家への負担も少なくないと言います。
農林水産省・動物衛生課 金子明誉専門官「(ワクチンを)打っている豚と打っていない豚が混在するのが一番望ましくないことなので、打つならみんなが打つ、やめる時はみんながやめるというかたちになります(ので)」
ワクチンは一度打つとすぐにはやめられないと言います。
農林水産省・動物衛生課 金子明誉専門官「きょう(ワクチンを)打って、あしたやめようとかですね、1カ月後にやめようというのはなかなか難しいのかなと思います」「1年とか、あるいは、もっと、数年とか、場合によっては10年とかですね、そういう長い期間ある程度しっかり打ち続けてですね、CSFに感染するような状況じゃないという判断ができた時に、一斉にやめるということが流れとして起きてくると思います」
感染拡大の防止や予防のために農場の消毒や衛生管理の徹底などウイルスの侵入を許さないという意識を強く持つことも農家に求められています。