さて、いよいよあす!センバツ甲子園の選考委員会が行われ出場32校が決定します。沖縄では本部高校が21世紀枠での出場に期待がかかっていますが、そもそも21世紀枠とは何なのか?2001年から設けられた枠で野球の成績や技量だけでなく高校野球の模範となるような学校に甲子園でプレーしてもらおうというものです。
選考の基準としては、少数部員など困難な環境の克服、学業と部活動の両立、予選で良い成績を残しているがなかなか甲子園に出場できない、創意工夫した練習で成果を上げている、校内、地域での活動が他の生徒や他校、地域に好影響を与えているなどです。
では本部高校はどうなのか見ていきます。
21世紀枠での出場に期待がかかる本部高校。選考基準と照らし合わせると困難な環境の克服については、本部は以前、学校の統廃合計画が持ち上がるなど生徒数の減少が懸念されている中、野球部も現在選手は17人、2年前にはたった5人だった時期もありました。その環境にも前を向いて取り組んでいる結果が今につながっています。
また、野球の成績についても本部は去年の新人大会でベスト4入り。秋の大会はベスト8で敗退していますが優勝した沖縄尚学と接戦を演じるなど力があることを示しています。
さらに話題性として、2001年に21世紀枠でセンバツに出場しベスト4入りを果たした宜野座高校の監督、奥濱正さんが現在の本部野球部の部長で旋風を巻き起こした「宜野座カーブ」も本部投手陣に伝授していて、今磨きをかけているところです。
そして野球の練習以外にも、部員の半数以上が生徒会活動に取り組んでいるほか、地域の行事などへの参加、子どもたちへの野球教室の開催など学校や地域の活動にも貢献しています。地域に根差した学校なだけに21世紀枠での出場が叶えば、地域活性化にも大きな力となりそうです。
「期待が高まりますね!ただ実際のところ、選ばれる可能性は??」
「実は今年は特に21世紀枠はどこが選ばれてもおかしくないと言われているので断言はできないんですが」「今21世紀枠にはご覧の9校が候補に挙がっています。この中から東日本で1校、西日本で1校そして全体から1校の3校が選ばれます。」
「なので言ってしまえば確率は3分の1ですね。 細かく見ていくと東日本は台風19号の被害を受けながらも東北大会でベスト8入りを果たした福島の磐城が有力とする声も多くありますが、三重県大会で優勝し、選ばれれば高専として初出場となる三重の近代高専、甲子園春夏通算21度の出場を誇る古豪・敦賀などかなり激戦が予想されるかなと思います。」
「一方で西日本は伊香高校はプロ注目右腕がいたり2年連続で21世紀枠候補になっている平田などもありますが、4校どこも横並びなのかなといった印象があります。その中で本部高校はどうなのかと言いますとさきほどVTRで紹介した強みがあるほか、部員17人中16人が本部出身で残る一人も名護出身というみんな地元やんばるの選手たちです。その中には中学校時代に県大会ベスト4入りした選手たちがいて地元から甲子園に出ることを夢見て集まってきています。」
「選手たちは朝早くから夜遅くまで練習を頑張っていてその体力を支えるべく、監督やマネージャーが補食を手作りしているという、なにか1つの家族のような雰囲気もあり公立校の1つのモデルにもなるような学校でもあります」
「沖縄から21世紀枠で選ばれれば宜野座高校以来、実に19年ぶりとなります」
「あとは願望も含めて地域性の話をしますとこの21世紀枠候補の中で一番春のセンバツから遠ざかっているのは沖縄です。さらに今沖縄は首里城火災や豚コレラなど辛いことが続いている中で、本部が選ばれて甲子園で活躍すればそれはとても沖縄を元気づけることにつながると思います」
「選ばれるといいですね!センバツ選考委員会はあす行われ午後3時頃から出場校が発表される予定です。」