1月8日に初めて感染が確認された家畜伝染病のCSF、いわゆる豚コレラ。県は22日、有識者や養豚関係者を集めて防疫対策関係者会議を開き、注目されているワクチンの接種を含めた今後の対応を協議しました。
1月8日に初めて感染が確認されて以降、うるま市と沖縄市の7農場で、合わせて9000頭あまりが殺処分される事態となった豚コレラ。22日、県庁では養豚関係者や有識者、県の関係部局を集めて防疫対策関係者会議が開かれました。
玉城知事「ワクチンの接種を含めてこれからの沖縄県の養豚産業を見据えながらCSF対策を総合的に議論していただきたいと思います」
知事は冒頭、このように挨拶し会議ではワクチン接種を含めた今後の防疫対策について話し合われました。
会議終了後に開かれた会見で懸念される豚コレラの発生リスクが排除されていないなどとして、出席した各委員からワクチン接種を求める声が多かったことを明らかにしました。
JAおきなわ中央会大城勉会長「豚コレラの感染拡大の防止、被害を最小限にしないといけないということから防疫対策ということでワクチンの接種を生産者団体として接種の方向で県に要請した」
県はこの会議の意見を22日中に知事に報告するとしていて知事は近いうちにワクチン接種について方針を固めるとみられています。
ここからは取材にあたっている船越記者です。きょうの関係者会議の中ではワクチン接種を求める声が多かったようですね。
船越記者「はい。知事はこの会議での方針を踏まえてワクチン接種を判断すると話しており会議受けて、ワクチン接種に向けた準備が進むのではないかとみられています」
そうなるとこれから想定される動きは?
船越記者「はい。ワクチンの接種は知事の方針決定や国との調整などを経て具体的な中身などが決まります。実施されるとなれば感染拡大防止に大きな役割が期待できますが一方で、ワクチンを接種した豚からは今後新たな感染が確認しにくくなることや輸出に制限がかかるなどこと、農家の費用負担増という面もあり、デメリットもあります。ただ、きょうの会議では、まずは被害を拡大させないことだという意見が多かったようです」
これで事態の終息に向かうのでしょうか。
船越記者「県では現在、感染が確認された農場から半径10キロ圏内の農場を中心に引き続き検査を行っています。県の関係者はこの検査ですべて陰性だった場合、「事態の終息に向けてひとつステップを踏んだとみていい」と話しています。しかし感染経路が明らかになっておらず、いつどこから感染が拡大するかわからない状況のため予断を許さない状況は続くとみられ、今後も感染拡大防止に向けた丁寧な対応が求められます」