さて来週月曜日は成人の日です。県内では一足早く帰省に合わせて成人式が行われたところも多くありました。石垣市白保では68年間続く涙と感動の成人式が行われました。
石垣市白保。この地区で大切にされてきたのは、親や仲間、地域の人たちへ感謝を伝える成人式です。
15年前に成人式を迎えた男性「嫁さんに行く人もいますし、内地に行って帰ってこない人もいますんで、全員集まるっていうのはこの機会しかないんですよ」
45年前に成人式を迎えた男性「絶対に(成人式)続いていってほしいというのを私たち先輩はもちろんですけど、この子たちも続けると思います」
2年後成人式を迎える女性「あと2年で自分も成人式なので、この素敵な伝統を崩さないで継承していきたい」
昭和27年から始まり、68年間、受け継がれてきたといいます。ことしも、21名がふるさとに集いました。
地域の人たちに見守られながらひとりずつ、親への思いを語ります。
豊里一斗さん「自分は結構シャイなので素直にありがとうが言えないんで、この場で伝えたいなと思っています。お父さんお母さん本当に20年間ありがとうございました」
感謝を伝えたあとは、みんなでモーヤー。これも68年続けられてきました!3姉妹の末っ子、石垣希望さん父へこんな思いを・・
石垣希望さん「寂しい思いをちょっとさせてるところがあって。買い物行くときも女だけで行って、お父さんは家に捨てて、ちゃんとこれからは親孝行していくのでよろしくお願いします」
21名の中で唯一、地元で就職している宮良健さん車好きな彼の夢とは・・?!
宮良健さん「これからいろいろ免許取って、一番乗りたい菅原文太さんみたいなトラック野郎をやりたいのでその時は白保の地域の公民館の前で飾りたいのでその時はみなさん乗りに来てください」
新里和樹くん「女でひとつで4人兄弟を育ててきてくれてありがとうございます」
母、姉、妹。女性に囲まれて育った新里和樹さんこんな本音が・・。
新里和樹くん「男一人で正直嫌でした。周りが女だらけで男一人で、なんも相手されないで買い物行くときも誘われない。でも、こんなお母さんがいたからこそ、こんなに僕も大きくなれたと思います」
成人式を終えて
新里和樹くん「泣きそうなってきたよ、、」
また思いが溢れてきました・・
新里和樹くん「普段言えないことが言えるので、本当に緊張したんですけど、感謝の気持ちが言えたので良かったです」
光枝さん「なかなかありがとうとは言わないのできょう気持ちを聞けてよかったなとおもいます」
感謝の気持ちを伝える成人式。もうひとつ家族の物語がありました。
先週、石垣市白保地区で開かれた特別な成人式ひとりひとり親へ、家族へ、気持ちを伝えました。
母と手を繋ぎながら話すのは、世持光洋さん。涙がこぼれると・・(母がハンカチで涙をぬぐう)すかさず光洋さんのことが大好きだという母・ゆかりさんがサポートします。
世持光洋くん「なんかみんなといるといっつも素の自分に戻れるんで本当に幸せです」
現在、東京で働く光洋さんいつも応援してくれる両親に感謝と決意を伝えます。
世持光洋くん「今はやりたいこととか決まってなくて、ただひたすらアルバイトとかしてひとりで暮らせるように頑張っているだけなんですけど、親に恩返しちゃんとできたらいいなって思ってます。本当に20年間ありがとうございました」
父・努さん「本人の口からこうやって聞くというのはやっぱり新鮮な気持ちがあるので親としては感無量ですね」
3世代、白保で成人式を経験しているという世持さん家族。60年前の成人式を振り返ってもらいました。
祖父 秀男さん「自分なんかの時はあんなには盛大にはやらなかったんですけど」
祖母 カツ子さん「それで大浜町役所の前で一応記念写真を撮ってもらって、あれから(白保村に)帰ってきて、夜は演劇発表会があった」
母・ゆかりさん東京でも負けないでがんばってね!
昭和から平成、そして令和へ白保村の成人式はこれからも受け継がれていきます・・
比嘉涼平くん「ほんとにほんとにこの比嘉美香と比嘉辰博がとても大好きです。本当に今までありがとうございました」