10月29日、嘉手納基地で国の約束に違反し、アメリカ軍が強行したパラシュート降下訓練と、10月18日に起きたアメリカ軍機からの落下物事故について県は沖縄防衛局長や外務省沖縄担当大使を県庁へ呼び出し抗議しました。
29日午後6時40分ごろ嘉手納基地上空からパラシュートを使い滑走路に降りるアメリカ兵たち。
パラシュート降下訓練は、SACO合意によって例外的な場合以外は嘉手納基地では行わない約束となっていますが、29日の訓練で2019年で4回目。状態化しています。
河野防衛大臣「なにが例外事由にあたるかという説明もなく、こうして嘉手納で行われたということは(日米)同盟に影響を与えかねない大変遺憾な出来事だと思っています」と話しました。
一方、在日アメリカ軍司令部は今回の訓練について「米国と日本政府の2国間協定に従って 行われた」として日本側との認識の大きな違いが浮き彫りとなりました。
謝花副知事「こういった訓練は常態化しているものと言わざるを得ず、強い憤りを禁じえません」
県は30日、田中利則 沖縄防衛局長と川村裕 沖縄担当大使を県庁に呼び出し強行されたパラシュート降下訓練を激しく非難しました。
謝花副知事「県民の米軍への不信感は高まっており、今後の嘉手納基地の使用、ひいては日米安全保障体制に影響を与えるものと危惧します」
県の抗議に対し、川村沖縄担当大使は「現時点でのアメリカ側の説明だけでは今回の訓練が例外な訓練に該当するかは判断できないと」し今後もアメリカ側に説明を求めていくと話しました。
また、謝花副知事は10月18日にアメリカ軍の輸送機MC130が重さ3.6㎏の部品を落下させた事故や27日、恩納村で起きた海軍兵によるパトカーへの角材、投げつけや住居侵入についても触れ「傍若無人な事件は他県であれば大きな問題になっていると思う、沖縄ははどこの国か」と度重なる事件事故に強い怒りを表しました。