Qプラスリポートです。今月は乳がんの早期発見を啓発するためのピンクリボン月間です。こちらは乳がんの患者数をグラフで示したものです。年々増加傾向にあるのがわかります。20年前には日本人女性の30人中1人が乳がんと告知され、現在はおよそ11人に1人とその割合が高くなっているんです。
きょうは、乳がんを告知されたものの、2回の手術を乗り越え、乳がんを克服した女性が多くの人へ検診の大切さを伝える活動をしています。彼女の思いとは。
高澤嘉津子さん「みんなにしょっちゅう言ってるよね、検診行った?って、しょっちゅう聞いてる。行ってない子は下向きます!(笑)ひきずって連れていきますよ。
那覇市でフラダンス講師をしている、高澤嘉津子さん。自身が乳がんであることを生徒たちに公表しています。
フラの生徒「ずっと不安になったりしてたけど、手術とか治療しながらフラができてるからとってもうれしいです」「ガン=死っていうイメージが結構強かったんですけど本当にずっと強くてめっちゃ笑顔見せてくれて」
高澤さんは、自身の母や祖母が乳がんだったことから5年前に定期検診に通い始めました。乳がんと告知されたのは、3回目の検診のときでした。
高澤さん「告知されたときは「あ。やっぱりなっちゃったか」っていうのが正直な気持ちでした。母親も乳がんで祖母も乳がんで。先生から1年に(検診を)必ず受けてくださいって言われていた」
定期的な検診によって他の場所に比べ、発見しにくいとされる乳頭の真下にある腫瘍が見つかりました。診断されてから半年間は、手術のため左の乳房の腫瘍を小さくするための抗ホルモン剤を服用。去年の3月と5月、乳房を摘出せずに温存したまま腫瘍を取り除く手術をおこないました。現在は半年に1回、再発・転移の確認のため検診へ行っています。
おととい、この日は術後1年半の検診日でした。
まずは問診で体調を確認、それから血液検査・マンモグラフィ検査へ。術後初めて、手術した左の乳房を検査します。
検査後、高澤さん「よこをはさむ方が痛かった。けど、みんなやってるから(うなずくところまで)」
超音波エコー検査をし、30分ほどで検査は終了。
宮良先生「きょうがちょうど1年半だね。結果は・・」高澤さん「マンモびっくりしました先生」 宮良先生「しょうがないね、結果は問題なし」宮良先生「よかった~~」宮良先生「前回と比べて再発もない。リンパ節もオッケー」
Q.高澤さんってどんな患者さんですか?宮良先生「性格はこんな性格だから、非常にあかるく、その性格を変えずにより多くの女性の励みというか(検診を)受けなくちゃと導いてくれるんじゃないかな」
宮良先生「これは一般的に言えることだけども、みんな「自分は大丈夫」と思うんですよ。私だけは関係ない。全員そういう意識なの。これをどこかで変えさせなければならない」
乳がんになった時、高澤さんを支えたのが浦添市にあるNPO法人ぴんくぱんさぁ。週に3回、乳がん患者などが悩み相談やゆんたくしに集まる場所です。
高澤さん「ここに来たら同じ境遇の人がいるから、いろんなこと教えてくれる。こうやって。そういうの私はすごい救われました」
患者会の方「いろんな悩みなども相談できますし安心できます」ひとりで抱え込まずに、お互いの気持ちを共有することで心が軽くなったと話す方も。
赤嶺さん「わたしはほんとうにここがあったから今があると思っています。今年に入ってからは毎週ちゃんと火水金、ここに通勤してます。もう仕事みたいなものです」
与儀さん「話し合いができる自分が乳がんであるっていうことを隠さずにできる社会、いろんな情報を交換し合える社会ができることが大事」
乳がんに対して「怖い」と思っていた感情がなんでも相談できる仲間や生徒たちの存在や病気について詳しく学んだことで前向きに変わっていったといいます」
高澤さん「勉強する機会もあって(乳がんを)知れば知るほど「あ、治療で大丈夫なんだな」っていう安心感を逆に私は得られた。やっぱり怖いから行かないんじゃなくて、「行かないことが怖い」っていうことを本当に一人でも多くの人に伝えたいし本当に安心するために検診ってするんだなって思うから、本当に一人でも多くの人にそれを分かってほしいです」