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ハンセン病に対する誤った隔離政策で受けた差別や偏見の解消に向け元患者やその家族と国が協議する初めての会議が10月2日開かれました。家族の前で厚労大臣が謝罪しました。
加藤厚生労働大臣「筆舌に尽くし難いご苦労・ご苦難、いろいろあったというふうに思います。そうしたことを強いられたということに対して、深く反省をし、おわびを申し上げたいと思います」
厚生労働省で開かれた会議はハンセン病の元患者やその家族、弁護士を交えて差別・偏見の解消に向けた方策を議論しようと初めて開かれました。元患者の家族が勝訴した2019年6月の裁判では651人の原告の中で沖縄出身者が250人と最も多く全体の4割を占めていました。しかし、判決ではアメリカ統治下だった期間の差別や偏見に対する国の責任を認めておらず本土復帰の前後で異なる沖縄の被害を弁護団は「最重要課題」と位置付けています。
徳田弁護士「二度とこのような人権無視の政策が私たちの国で取られてはならない、そのために、再発防止に何が必要であるのかということを徹底的に議論していただきたい」
元患者の家族らは「差別を解消し、ズタズタにされた家族関係を回復してほしい」と訴えていて、国は参加者の意見をふまえて被害回復に取り組む方針です。国は沖縄の被害救済に向けては本土復帰の前後に関わらず一律に救済する方向で議論を進めているようですが差別や偏見の全容把握や救済額など課題は多く残されています。