県外の大学生たちが先週、沖縄戦を学ぶため、県内を訪れました。短い滞在期間中、彼らが沖縄戦を学ぶために体験したこととは。
糸満市の国立戦没者墓苑で祈りをささげる学生たち。彼らは全国の大学生、およそ3500人で構成される、国際ボランティア学生協会のメンバーです。そんな学生たちが毎年続けているのが沖縄戦を学ぶ旅。中でも力を入れていたのが・・・。
学生たちの姿はガマにありました。学生たちが今、活動の主軸においているのが、ガマでの遺骨収集作業なのです。今回は50人近くが参加。およそ一週間の滞在期間中、多くの時間を遺骨収集にあてました。
福崎真子さん「今を生きる私たちが、戦争を経験していない世代として、過去の事実を知って、今どういう状況なのかを考えて、未来に今の状況を伝えていくということを、大事に真摯に取り組んでいます。」
9月とはいえ、厳しい日差しがふる沖縄。慣れない作業に加え、前日に降った大雨で、ガマの中は水びたしになるなど悪条件が彼らを襲いました。
そのような状況でも、泥だらけになりながら土を掘り返し、その中から遺骨や遺品を探す、地道な作業を黙々とこなします。普段は東京など、県外で暮らす彼ら。沖縄で遺骨収集を行うことでなにを感じているのでしょうか。
中林拓也さん「今学校に通ってて、普段こういうこと考えることって絶対にないんですよね。こっちに来て、自分の中の意識が大きく変わったなと思ってます。」
福崎真子さん「沖縄で起きた戦争って、事実としては知っているんですけど、東京に普段いるとフィクションのように感じてしまうんですけど、現地に来てこういうことをすることで、ノンフィクションの現実のものとして実際に捉えることができるなと思います。」
4日間の収集活動で、実際に遺骨や多くの遺品などを見つけたメンバーたち。県外にいるとなかなか感じることができなかったと話す沖縄戦。今を生きる若者として、自分たちが果たすべき役割に向き合い、なにをすべきか考えているようでした。
福崎真子さん「実際にお茶碗やご遺骨をお迎えした時に、実際に今自分が立っているこの場所で、亡くなった方とか生活をしてらっしゃた方がいるんだなということをひしひしと感じました。」
福崎真子さん「沖縄に来ないとわからないこともいっぱいあると思うので、少しでも多くの若者が過去に起こったことを知っていく、伝えていくことがこれから戦争を経験している世代がいなくなる中で大事なのかなと思います。」