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さて、きょうはシンガーソングライターの中山春翠さんにお越しいただいています。先日、中山さんは自身が薬物依存症であることを告白。今、決意を持って歌手の道を歩んでいます。

この歌も薬物依存の苦しみを経て生まれたものです。中山さんが歌に込める思いとは。

きょうはスタジオにゲストをお招きしています。シンガーソングライターの中山春翠さんです。宜しくお願いいたします。

中山さんは先日、自身が薬物依存症であることを告白しました。なぜ今、告白に至ったのか、そして今、歌に込める思いとは。まずはVTRをご覧ください

先月17日、祭りの会場で歌声を響かせるボーカルユニット「Hello New World」そのうちの1人ソロでも活動する中山春翠さん。ファンも増えてきているシンガーソングライターです。

ボーカルユニット「Hello New World」そのうちの1人ソロでも活動する中山春翠さん

歌を聞きに来た人はー「いっぱいミュージシャンの方とは知り合っているんですけど、突き動かされてるというか」女性「直球で気持ちに伝わってくる感じが(いい)」

中山さんは岐阜県出身で、7年前、沖縄にやってきました。そこにはある理由がありました。

キャスター「春翠さんが沖縄に来た理由というのがこちらなんですよね?」中山春翠さん「こっちが依存症リハビリ施設の琉球GAIAです。」「僕は薬物依存症の治療をしにこちらの施設にお世話になりに来ました。」

薬物やアルコールギャンブル依存症のリハビリセンター「琉球GAIA」中山さんはことし6月SNSで自身が薬物依存症であることを告白。沖縄に来たのは、薬物を断つためでした。

中山春翠さん「今までずっと言えなかったんですよね。ただ沖縄に来て色々な人に出会っていく中で僕は自分と向き合う時間が増えて、過去の意味は変えられるんじゃないかなと強く思えるようになって。」

学生の頃からプロのミュージシャンを夢見ていた中山さん。しかし花は開かず逃げるように留学したアメリカで大麻に出会います。帰国後も、無意識に薬物を探す日々が続き当時は店頭でも買えたという脱法ドラッグに手を出します。

すべてのことが薬物中心になって生活が回っていく

中山春翠さん「すべてのことが薬物中心になって生活が回っていくので、もちろん仕事ができなくなっていく、仕事を休む、無断欠勤、友達・恋人との約束をすっぽかす、そういうのが日常的になってしまって。」「すべて失いましたね、音楽のチャンスも恋人も友達も親との信頼関係も健康もすべて失いました。」

自身が薬物依存症であることを告白した岐阜県出身のシンガーソングライター・中山春翠さん。精神病院に3度入院しても薬物を断つことができず、家族や友人の勧めでリハビリセンター琉球GAIAへとやってきたのです。

琉球GAIA 鈴木文一代表理事「すごく真面目な感じで面会した時も一生懸命やりますという感じだったので。」

中山春翠さん「君も幸せになれるよ」って(鈴木さんが)ものすごく強く言ってくださったことを本当に覚えていて、その一言を信じてここまでやってこられたというのはありますね。」

この施設では、依存症に苦しむ他の人々との共同生活を通し回復を図っていきます。施設を紹介する中山さん「ここが趣味ルームなんですけど(依存対象以外に)健康的にハマれるものをみんなそれぞれ見つけてここで楽しみながら回復していくということをやっています。」

弱い部分を相談するということが中心

琉球GAIA 鈴木文一さん「アルコールも薬物もギャンブルもしっかりとしたやめ方の技術もあるので、まずはそれを学んでもらうことが1つと、仲間と一緒にやめる、チームでやめるということなので信頼できる人に本当に自分の苦しいこと、弱い部分を相談するということが中心になってくると思います。」

中山さんは、入所後すぐに一度薬物を再使用してしまいましたが、その後は7年間薬物を断つことに成功しています。

琉球GAIA 鈴木文一さん「やめ続ける一番のコツは、まだ苦しんでいる人の手伝いをしながらやめていく。春翠には歌を通して俺は今薬をやめてこんな楽しいよ、こんな元気でやっているよというメッセージはどんどん発信してもらいたいと思います。」

周りの支えで日常生活を取り戻していった中山さん。「薬物の記憶と結びつきが強い」とリハビリ中は禁止されていたギターを再び弾ける日がやってきました。

中山春翠さん「今感じるのは日々歌えること、ステージに立てることも、ものすごくありがたいことだなと思って歌っています。」

信じている感じはありますけどね。

今、中山さんの周りには理解してくれる人々がいます。ユニットを組む河野大和さん「春翠のカミングアウトというのは通じる人はいっぱいいるんじゃないかなという感じはするけど(再使用など)そういう兆しも僕は感じないし信じている感じはありますけどね。」

そんな中山さんが施設を出て初めて書いた曲。それが「Beautiful life」です。

思いを込めた歌、今歌い終わって改めてどんな気持ちでしょうか?

中山春翠さん「そうですね。たくさんの人に届いたのかな?って思うと、すごく嬉しいです。」

薬物依存症は一生付き合っていかなくてはいけないものこれからヘの覚悟、そして依存症を告白した中山さんだからこそ、これからやらなくてはならないことは何だと思いますか?

中山春翠さん「そうですね、やはり僕はミュージシャンなので音楽を通して、まだ依存症で苦しんでる方々にメッセージを届ける事と、何度でも人生やり直せるよって事を音楽通して、伝えていきたいなって思います。」

きょうはシンガーソングライターの中山さんにお越しいただきました。ありがとうございました。

Beautiful life