ゴミ拾いとアート、一見結びつかない2つのジャンル。その2つのジャンルを融合させたアート展が沖縄市で開催されています。アート展を開催した団体はどのような活動をしているのでしょうか。
ゴミ拾いとアートを組み合わせたアート展「Seeker」(シーカー)LitteratiJapan(リテラ―ティ ジャパン)という団体が行っています。展示会に込めた思いとは・・・
二宮あみ代表「Seekerっていうアート展なんですけど、Seekerって気づくものっていう意味がありまして、県内のアーティストたちを集めて全員に身の回りに潜むポイ捨てゴミというテーマでアートを作ってもらいます」「ゴミをテーマにしたアートをたくさん見ることだったり、展示することでポイ捨て問題に気づくものをどんどん増やしていこうっていう思いが込められてます」
アート展が打ち出す強烈なキャッチフレーズ。「ポイ捨て者たちへ、ケリを付けに行こう。アートという武器で。」何気なく繰り返されているポイ捨て、ごみをテーマに、26人のアーティストたちが個性的な作品35点をを展示しています。
LitteratiJapanの創設者の二宮あみさんは「ポイ捨て問題をアートでカッコよく伝えたいっていうので」「来てくれた人たちがポイ捨て問題とか社会課題に気付くきっかけとなったらいいなと思ってます」
参加したアーティストたちも、作品にごみ問題に対する様々な思いを込めています。DENPAさん「いろんな銘柄のたばこを拾ったんですけど、偶然なんですけど、ホープってたばこの銘柄が一個だけしか見つからなかったんですね」「シーカーっていう展示会が訴えかけている願いみたいなものが一つの可能性に賭けてる。そういうなんか想いみたいなものと引っかけて作ってみようと思いました。」
照屋健太郎さん「タイトルが「WHERE IS THE GOAL?」なんですけどゴールはどこってボールを持っててゴールを探してるみたいなあと地球の未来、ゴールはどこに行くのこのまま汚れていくけどみたいな、そういう想いをボードの中で表現してる」
会場を訪れた人たちは。親子で見ている様子「ゴミも普通に子どもたちであればゴミ箱にって当たり前の感覚だと思うんですけど、大人たちがその感覚薄くなってるんじゃないかなっていうのはあるので」「ちっちゃな一つずつが大きくなっていくんだと思うので」
女性「1人1人のメッセージ性がとても伝わるし、そういうのを取り組んでない人たちがとても興味が持てるかなっていうか、感じることがあるよね」
しかし、ゴミをアートにしてしまおうという若者たち。一体、彼らは何者なのでしょうか。?
ゴミ拾いとアートを組み合わせたアート展「Seeker」(シーカー)主催した若者たちはなぜこんな企画を思いついたのでしょうか。
二宮あみ代表「Litteratiってもともとリターってポイ捨てゴミっていう意味とアートを掛け合わせた造語で、Litteratiと言ってます」「ポイ捨てゴミの写真を撮って、その撮ったゴミ、モデルにしたゴミっていうのは自分で捨てる。写真をSNSにハッシュタグLitteratiOkinawaをつけて投稿するっていう一個のクリーンアクションのことをリテラ―ティといいます」
なんと彼女たちがインスタグラムに投稿した件数は3000件以上!!つまり、投稿するために、3000個以上のゴミが拾われてきたことになります。
彼女たちの手には、いつもスマートフォン。写真を撮りながら、ゴミを拾います。
二宮あみ代表(電気ボックスの上に置かれている瓶の写真を撮る)「ポイ捨てしようと思ってしてるんじゃなくて、ちょっと持ってたくないなとか、ゴミ箱まで行くのめんどさいなとか、そういう気持ちで置いて行っちゃったものがポイ捨てゴミになってる」「異物感っていうのを写真だったら伝わりやすいので」「ゴミの存在を知ってもらいたくて、一個拾うことも大事なんですけどポイ捨て問題を考えるきっかけになったいいなって」
比嘉彩也香さん瓶を拾って写真を撮る。「瓶とかそういったものが?」比嘉彩也香さん「映えますね」
比嘉彩也香さん「今の時代ツイッターとかの拡散力って結構おっきいじゃないですか、その発信の力に可能性、期待があるなって思って、活動にやりたいなって思って初期のころから今までやらせてもらってます」
LitteratiJapanを立ち上げた二宮あみさん。なぜこのような活動を始めたのでしょうか。
二宮あみ代表「あまりにも環境問題って大きすぎて自分が何もできないなって感じる時があったんですね、でもやっぱ街に一歩出ればゴミが落ちてるし、海にもたくさんゴミが落ちているわけで、ゴミを1個拾うことだったら自分でもできるなって思ったときにもっとたくさんの人を巻き込んで、ごみが無くなるってところを自分の使命だとしたら何ができるかなってなった時、Litteratiっていう団体を作ることにたどり着きました」
「しかし…」
二宮あみ代表「私たち2年間、ゴミ拾いの活動をずっと続けてる中でなかなかポイ捨てって減らないなって」「すごい臭かったり、虫が湧いてたりとか、っていうのもあって(抵抗)あります」
活動を始めてから2年。県内のビーチや街などで、およそ25回、ゴミ拾いをしてきましたもちろん、その中では、嫌になったこともあると言います。それでも活動を続ける理由とは。
二宮あみ代表「私が汚いと思う分もっと色んな人も汚いって思うから、気づいた人が拾おうかなって」
仲舛優介さん「ゴミの多さとかを目の当たりにするわけですよ、そういうのを目の当たりにして、やっぱり誰かが拾わないといけないなって思って」
LitteratiJapanが目指す未来は… 「私たちの活動がなくなることが一番目標だなと思っているのでそれに向けて今できることを、もっと面白く解決出来たら、解決していきたいなと思ってます」