おととしに続き、またかという事態です。米軍ヘリから窓が落下。しかも通報は2日経ってからでした。
米軍などによりますと、8月27日、CH53E大型輸送ヘリが通常訓練を終え、普天間基地に戻ってきた際、窓が無くなっていることに気が付きました。窓は重さ約1キロ。米軍は、最後に窓を確認した時は、洋上にいたとして、落下地点を本島から8キロ地点の海の上だと説明しています。
窓落下の一報から一夜明けた30日、県は防衛局の田中利則局長らを県庁に呼び出して抗議しました。謝花副知事は「海上であろうと陸上であろうと、いろんな所に人がいる可能性は高いわけですから」と話していました。また謝花副知事は、県への通報が遅れたことに憤りを伝えたうえで、同型機の運用を1週間停止して、実効性のある再発防止策や通報体制の改善などを求めました。
外務省沖縄事務所の川村裕大使は「飛行の安全確保は米軍がわが国に駐留するうえでの大前提でありまして、地元に不安を与えることはあってはならない」と述べました。また防衛局の田中利則局長は「こうした事案が発生したという風なこと自体、極めて遺憾なことでありますけれども、適切なタイミングでの情報提供がされなかったというのは極めて遺憾なことである」と話しました。
謝花副知事は「どうすれば、事故をゼロに近づけるか、ゼロにしないといけないという強い思いが、米側と共有できるのかについて、もう一度対応をやらざるを得ない」と話していました。
CH53E大型輸送ヘリは、2017年12月にも、普天間第二小学校の運動場に窓を落としたほか、2カ月前には、浦添市の中学校にゴム状の部品を落とすなど度々、事故やトラブルを起こしています。
一方、宜野湾市の松川市長のもとには30日朝、沖縄防衛局の村井勝企画部長が足を運びました。松川市長は、繰り返される事態に、怒りをあらわにしています。
松川市長は「立て続けに、事故が起こっていることに遺憾であるし、非常に怒りも禁じえません」と話していました。防衛局の田中局長は、米軍が9月4日午前7時まで、普天間基地を閉鎖すると言っていることを明らかにしましたが、これで再発防止となるのか、実効性は担保されていません。