いよいよ今度の日曜日に投開票となった参議院選挙。選挙戦は安里繁信さんと高良鉄美さんの事実上の一騎打ちの様相となっています。
15日を入れて選挙戦は残り一週間。ここまでの両候補の戦い。そして主張とは・・・
参議院選挙沖縄選挙区には自民党公認で、公明と維新が推薦する新人の安里繁信(あさと・しげのぶ)さん、オール沖縄が推す無所属新人の高良鉄美(たから・てつみ)さん、諸派新人の磯山秀夫(いそやま・ひでお)さん、無所属新人の玉利朝輝(たまり・ともてる)さんの4人が立候補しています。
県選挙管理委員会によりますと14日までに期日前投票を済ませた人の数は7万8748人で前回の参議院選挙の同じ時期と比べて5968人増えていて、県内の有権者117万5944人に占める期日前投票を利用した人の割合は6.70%となり、これは、前回3年前の参院選と比べると0.4ポイント高くなっています。
期日前投票は一部を除いて20日まで午前8時半から午後5時半まで投票することが可能で那覇市や宜野湾市、沖縄市などでは投票所が増設されています。
今回の参院選。安里さんと高良さんの事実上の一騎打ちとみられていますが投票日まで15日を入れて残り一週間となり、選挙戦も熱を帯びた中、いよいよ終盤戦へと突入しました。
安里繁信さんは14日、北谷町の祭り会場に足を運び会場内を歩き回り、若者を中心とした有権者と握手をしながら支持を訴えました。
主催者発表で1万人を超える人が集まった先週水曜日の総決起大会。
西銘さん「皆さん、もうそろそろ反対ばかりして何もできないオール沖縄から、沖縄の政治の流れを変えようじゃありませんか」
自民党や、推薦を受けている公明党、日本維新の会の支援者が議員が応援に駆けつけ熱気に包まれました。
自民党 林幹雄 幹事長代理「皆さんのこの熱気を安里旋風に変えようじゃありませんか。沖縄を新しい沖縄に変えようじゃありませんか。皆さん今こそ立ち上がる時であります。一緒に頑張りましょう」
選挙に挑むにあたり県内すべての有人島に足を運びそれぞれの離島が抱える課題を見てきたという安里さん。大会では離島振興の重要性を訴えました。
安里繁信候補「これまで離島振興ということで一括りにされてきたきらいがあった。離島に回れば回るほどそれぞれなんです。それぞれの島でそれぞれの課題がある。そんなことを痛切に感じた中で、今僕らは一つの問題だけにとらわれてそれで政治的な判断がこの社会全体で行われている今の悲劇をこの政治の流れを皆さんと一緒に変えていきたい」
一方、高良鉄美さんの姿はおととい大票田の那覇市にありました。平和通りなどを回り有権者に投票を呼びかけました。
先週金曜日、那覇市の久茂地交差点でオール沖縄の議員なども参加した演説会が開かれました。
玉城デニー県知事「高良鉄美の議席は平和の一議席です。ウチナーンチュが平和の議席を諦めることは絶対にありません。そのことを確かめる意味でもこの選挙ぜひとも勝たなくてはならない」
演説会では、玉城知事や、糸数慶子参院議員も応援に駆け付け自らの後継者として平和の一議席を守ろうと高良さんへの支持を強く呼びかけました。
糸数慶子参院議員「なんとしてもこの選挙勝ち抜いて、改めて辺野古新基地建設ノーの声を届けていこうではありませんか」
これを高良さんも憲法学者としての立場から県民投票などで県民による反対の民意が示されながらも工事が進む辺野古新基地建設、反対を訴えました。
高良鉄美候補「民主主義とは何なのか。この国の民主主義は危うい。憲法の基本原理が崩されようとしている。私はこの憲法破壊に対してそして辺野古の工事強行を含め民意のために、沖縄のためにこの安倍政権の辺野古の工事の強行を許さない」
熱を帯びる参議院選挙。安里さん高良さん両候補は、有権者へ、さらなる支持を訴えこの1週間の激戦へと突入しました。
参議院選、投開票は今度の日曜日、21日です。
ここからは船越記者です。安里さんと高良さんの事実上の一騎打ちとなっている参議院選挙の沖縄選挙区ですがいよいよ残り7日間ですね。
船越記者「はい。各陣営これからの1週間が勝敗を分けると気合を入れ直していますがその戦い方を見ていきたいと思います」
船越記者「まず安里さんの陣営ですが自身と同じ世代や、比較的若い世代の有権者との議論の場や有権者から直接話を聞く機会を作っているほか精力的に若い世代が集まるイベント会場に足を運んでいます。これには市民目線の姿勢をアピールする狙いとともにいわゆる選挙に関心がないとされる若い世代の票の掘り起こしを目的としており功を奏しているようにみえます」
一方の高良さんの陣営はどうでしょうか。
船越記者「はい。オール沖縄の支援を受ける高良さんの陣営は玉城知事やこの議席を守ってきた糸数慶子参院議員とのセット戦術で戦っています。特に糸数さんとは公示日から多くの日程を共にしており「平和の一議席」の後継者という印象を有権者に浸透させたい狙いがあり、有権者からも良い反応を得ている感触です」
それぞれ絞り込んで戦っているのはわかりました。では、改めて両候補、政策や主張を聞かせて下さい。
船越記者「まず安里さんはこれまで経済の分野で活動してきた経験から3年後に期限が切れる沖縄振興計画の新しい計画の実現や離島振興によって更なる沖縄の発展を訴えていますが特に、訴えとして特徴的なのは県民同士の対立や県と政府の溝をなくし沖縄を前へ進めていきたいというものです」
高良さんの主張はどうでしょうか。
船越記者「はい。高良さんの最大の主張は、辺野古新基地建設の反対です。特に、憲法学者としての観点から反対の民意が何度も示されながらも工事を強行するのは民主主義を踏みにじるものだと訴えています。そのほかにも憲法改正の反対や消費増税にも反対の立場です。両候補とも、ここまで本土からの大物政治家を投入する戦い方ではなく、自分の主張や政策をいかに浸透させるかに力を注いでいるように見えます」