先週、浦添市にある認可外の保育園が経営難を理由に突然、来月末での閉園を決めた問題。先週、緊急の保護者説明会が開かれましたが紛糾しました。今回の問題で、あらためて浮き彫りになった認可外保育園の問題とは何なのでしょうか。
説明会・保育園側「突然の閉園になってしまい、心から深くお詫び申し上げます。本当に申し訳ございません」
説明会・市側「本当に今回は申し訳ございませんでした」
先週金曜日、浦添市の美咲保育園で開かれた保護者説明会。一連の問題の渦中となっている市の担当者らも同席したため、出席したおよそ140人の保護者らからは、”疑問”や”不満”の声が上がりました。
保護者「2人の子どもが4月から入園して、やっと保育園にも慣れてきて友達もできて、先生たちも大好きで、楽しく通えるようになってきたところだったので、子どもたちのことを本当に考えてくださるであれば、この時期の閉園はないんじゃないかな」
保護者「こんな形で終わるのは嫌です。望んでないことです」
そもそもなぜこのような状況に陥ってしまったのか。そこには「認可化」のハードルの高さが原因にありました。美咲保育園は行政から認可されていない、いわゆる「認可外保育園」で、経営不振のために膨れ上がった負債が6500万円ほどあります。そこで、国などから補助が受けられ、安定した経営が望める「認可保育園」を目指し、去年4月、市に相談。
その際に基準として整備を求められたのは、「園舎の新築」や「保育士の確保」などでした。しかし、計画を進めていく上で、これらの基準がネックになり、資金繰りが難しくなったことから閉園を決めたということです。
美咲保育園・銘苅秀人代表理事「市としても、認可外で起こった問題は、認可外でということで自分たちにも言っておりまして、自分たちも信じてきてたものがあったので、それがなくなった状況」
保護者「子ども94名のことがかかっているんです。1個1個チェックするのが当たり前なんです」
閉園が1カ月後に迫っていること、園には94人の児童が通っていることから、園と市は、浦添市内外の保育園に児童の受け入れを打診。およそ70人分(説明会時点)を次の受け入れ先として確保していると説明しました。
しかし、複数の保護者からは用意された受け入れ先ではなく、希望する施設に子どもを優先して入れさせるべきだという声が上がりました。
浦添市 こどもみらい部 安和さゆり部長「どこでもいいから入りたい。それでも入れないという方(待機児童)が85名すでにいらっしゃるということは、やはりこの人たちをおいては、私たちはほかの人たちを優先して入れるということは、やはり考えておりません」
保護者「きょうここにきて何らかの支援策があるのかと思いました。そしたら市の方からは『(待機児童と)平等です』。割りにあってないのはこっちなんです。なんで平等に扱われないといけなんですか。誰が納得すると思うのですか」
納得のいかない保護者からの質問は止まらず、説明会はおよそ4時間に渡り続きました。この問題、美咲保育園だけにとどまるものではありませんでした。