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金城キャスター「楽園の海 案内は水中ビデオカメラマンの長田勇さんです。きょうのテーマは「沖縄本島でサンゴ産卵」です」

長田さん「今年も無事、サンゴの産卵に立ち会うことができました」

金城キャスター「いつ見てもきれいな光景ですよね。早速、見ていきましょう」

長田さん「毎年5月から6月の満月に合わせて行われるミドリイシの仲間のサンゴの産卵。沖縄本島のかりゆしビーチ沖で、観察したいと思います」

金城キャスター「今から素敵な光景が見れるとは楽しみですね」

楽園の海 沖縄本島でサンゴ産卵

長田さん「5月19日。まずは、18時過ぎにエントリー。水面ではキビナゴが水中ライトにびっくりして逃げていきます」

金城キャスター「夕暮れの海は、濃いブルーをしていてきれいですね」

長田さん「ここの水深2mには、テーブルサンゴやエダサンゴが群生してます」

金城キャスター「泳いでいる魚たちは、寝る場所を探しているんですかね?」

長田さん「そうかもしれませんね。早い時間に産卵するサンゴをチェックしますが・・・残念ながら、産卵しそうなサンゴは確認できませんでした」

金城キャスター「そうなんですね…残念です。でも、これで諦める長田さんじゃないですよね?」

長田さん「はい、フルムーンの満月大潮にあたるこの日、東の空から満月が上がってきた午後9時。再度潜って遅い時間に産卵するサンゴをチェックして回ります」

金城キャスター「あら?横になっているお魚がいますよ」

楽園の海 沖縄本島でサンゴ産卵

長田さん「ブダイは気持ちよさそうに爆睡中。サンゴの下には・・できれば会いたくなかったオニヒトデの姿も」

金城キャスター「サンゴの天敵ですからね、心配になっちゃいます」

長田さん「次に見つけたこちらは、オニヒトデの天敵、ホラ貝。オニヒトデやっつけて~~~!と思ったら、貝の中はホラ貝ではなく、夜になると活動開始するコモンヤドカリでした」

金城キャスター「大きなお家を見つけて移り住んだんですかね」

長田さん「この時点で、その日に産みそうなサンゴを確認できず、急きょ、浅瀬に移動。ようやくこの日産みそうなサンゴを見つけました。サンゴの付け根のポリプから、今にもピンクの卵が出てきそう」

金城キャスター「もう、表に出たくて出たくて仕方がない感じですね」

長田さん「午後10時10分、小さな卵が夜の海へ放出され始めました」

金城キャスター「わ~、待ちに待った産卵の瞬間ですね」

楽園の海 沖縄本島でサンゴ産卵

長田さん「この、ぷにょ!っと出てくる瞬間が、一番好きなんですよね卵のように見えるのは、「バンドル」と呼ばれるカプセルです。中に精子と卵子が入っていて、水面に到達すると弾けて、他の同じ種類のサンゴと受精します」

金城キャスター「神秘的な光景ですね」

長田さん「放出は、一つのサンゴでおよそ10分~15分続きます。バンドルは、水面へ向けて、ゆっくりと上がっていきます」

金城キャスター「夜空の星みたいできれいですね」

長田さん「幻想的な光景を、今年も無事見ることができました。翌日もたくさんのサンゴが産卵する可能性が高かったんですが、海が大荒れになってしまったので、確認できませんでした。たぶん、大きなテーブルサンゴも産卵してくれたと思います」

金城キャスター「テーブルサンゴの産卵が見れなかったのは残念ですが、このサンゴの産卵はいつまでつづくんでしょうか?」

長田さん「様々な種類のあるサンゴの産卵は、9月頃まで続きます」

金城キャスター「まだまだ産卵を見れるチャンスが、沢山ありそうですね。長田さん、きょうもきれいな映像をありがとうございました。以上楽園の海でした」