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県内の湧き水や、地下水などで有機フッ素化合物、PFOSによる汚染が発覚した問題。県民の不安が広がる中、県企業局が緊急の記者会見を開きました。

市町村に水道水を供給する県企業局は、先ほど会見を開きました。県企業局が、2018年に行った調査では、北谷浄水場の水源となっている比謝川や大工廻川で、PFOSとPFOAの合計が米国内の基準を超える高い数値で検出されていました。

しかし県企業局の金城武局長は、実際に県民が使用する水は、浄水場で活性炭での処理を行っていて、米国内の基準を下回っている。安全性は担保されていると強調しました。一方、汚染源について金城武企業局長は「水源の汚染の状況からしますと、汚染原因は基地内だろうと」話しました。

県企業局は、米軍に対し、嘉手納基地への立ち入り調査やPFOSに関する調査結果の公表を求めてきましたが、現時点で実現しておらず、県だけでの対応は厳しい状況に置かれていると苦渋をにじませました。

一方、京都大学などが実施したPFOSの血中濃度調査で全国平均の4倍もの結果が出た宜野湾市で、調査に協力した男性が老人クラブのメンバーを対象に、報告会を開きました。

安仁屋眞昭さんは「採血に協力したわけですけれども、結果は知りたくなかったんですけども、高く出ておりますので。(PFOSは)がんの発生をする有害物質に相当するらしいんで、これが蓄積されると大変だと思います」と話していました。

宜野湾市大山に住む安仁屋眞昭さん、先月、京都大学などが実施したPFOSの血中濃度を測定する調査に協力しました。調査は先月、水源地の異なる宜野湾市と南城市で行われ、114人分の血液を分析、宜野湾市民の血中濃度は南城市の約2倍。全国平均と比べると、約4倍から5倍高くなっていることがわかりました。

安仁屋さんは全国平均の4.11倍でした。安仁屋さんは「子や孫の時代に今から飲み続けますよね、毎日のように、だから、早く原因を究明をして正常な水に戻してほしい」と話していました。

地域住民は「きょう初めてこんな説明聞きましたら、びっくりしました。怖いですよね。何をしたらいいかって言ってもわかりませんしね」と話していました。

また別の地域住民は「(大山の地域は)ほとんどの過程で田芋農家だから、風評の被害の方がちょっと厳しいなって思っているところです」と話していました。安仁屋さんは、地域住民が危機意識を持つ必要があると訴えました。