12市町村33離島。これは、高校のない離島の数です。
この春。離島から沖縄本島へ高校進学のために親元を離れて、新しい暮らしを始める子どもたちがいます。15歳の新たな挑戦。その出発の思いとは・・・。
「きょうは沖縄県立離島児童生徒支援センター群星寮の入寮式ということで」
先週日曜日、那覇市内で行われた入寮式。集まっていたのは、離島から本島にやってきた生徒たちです。
女子生徒「多良間島から来ました」
男子生徒「伊平屋島から来ました」男子生徒「粟国中学校から来ました」女子生徒「北大東から来ました」女子生徒「西表島の大原中学校出身の」女子生徒「南大東島から来ました」
ことし「群星(むるぶし)寮」には14の離島から男子21人、女子17人、合わせて38人の生徒がやってきました。
県立離島児童生徒支援センター「群星寮」は、3年前、離島から高校進学のために沖縄本島にやってくる生徒を支援するためにできました。1年生から3年生まで、定員120人が入寮でき、各部屋は個室になっていて、食堂なども完備され、月の寮費は3万6700円。朝は6時に起床するなど、寮の規則に従いここで高校3年間を違う離島出身の仲間と過ごします。
男子生徒「鼻炎があるのでくしゃみがうるさかったら言って下さい。よろしくお願いします」
新1年生の全員が自己紹介するのは互いを早く知ってもらうため。初めて顔合わせで皆、緊張・・・。それでも、少しずつ場を和ませる話しが出ると・・
男子生徒挨拶「宮古島から来ました奥濱伸太郎と言います慎重は183センチです。体重は85キロです。」男子生徒挨拶「平穏で平和で平凡な感じに暮らしていきたいので仲良くしてください」
和んできたところで先輩の挨拶です・・・。
吉田萌寮長(3年生)挨拶「みなさんこんにちは、ようこそ群星寮へ。私たち2~3年生も皆さん1年生の入寮をとても心待ちにしていました。学校も寮生活も充実したものにできるように楽しみながら寮則とか色々厳しいと思うこともあると思うんですけど、全て自分のためになると信じて頑張りましょう」
ところで、この入寮式に3人の与那国島から来た生徒もいました。
千田悠祥君「与那国島から来ました千田悠祥です。高校は那覇高校に進学します。あした入学式ですが勉強がまだ終わっていません」
千田悠祥君、冨澤亜斗夢君、そして真地那月さんです。3人とも初めて親元を離れて暮らす生活に戸惑いや不安もあります。
千田悠祥君「ずっと親に頼ってばっかりのところがあったので一人でできるかとかとても不安ですがそれをどう乗り越えていこうかとか考えるワクワクもあってとても楽しいです」
真地那月さん「親と妹と飼っていたヤギに会えないのがちょっと寂しいかなって思います。寮を出た時に島に帰って島の人とか家族に高校で成長したなって行かしてよかったなって思えるような人になれるように3年間頑張りたいです」
冨澤亜斗夢くん「(あすの入学式を前に)緊張しかないんですけど、また明日行って友達とか作っていきたいと思っています」
入寮式の翌日、県立高校で行われた入学式。緊張した表情の3人・・・。教室に入っても、まだまだ皆に馴染むのに時間が必要な雰囲気です。
大宜見所長「親元を離れるといことなので不安材料が大きいですし親御さんも不安だと思いますのでその部分のフォローをこちらができれば」「学校に毎日通うことが楽しいような寮生活を送ってほしいと思います」
「多くの星が集まることを意味する群星(むるぶし)離島から集まった生徒一人ひとりが輝く星になって成長してほしい」そんな願いが込めらた寮で新1年生38人の高校生活が始まりました。
友達ができるか、新生活がうまくいくかなど不安の中にワクワクがある。いつの時代でも始まりの時は一緒ですね。