約3年ぶりの開催、成果はあったのでしょうか?普天間基地の負担軽減について話し合う国と県、宜野湾市による三者会議が開かれました。玉城知事は辺野古の工事を止めた上で、協議したいと申し入れました。
約3年ぶりに開かれた普天間基地の負担軽減推進会議。沖縄からは、玉城知事と宜野湾市の松川市長、国から菅官房長官や岩屋防衛大臣らが出席しました。
この中で県は、辺野古で進められている工事を止めた上で、3カ月から半年の期間を設定し、協議の場を設けるよう申し入れました。しかし、国から具体的な回答はありませんでした。
玉城知事は「政府・県・宜野湾市も交えて、普天間の危険性除去については、辺野古の基地の工事や移設とは切り離して話し合いをするべきだ」と話しました。
また菅官房長官は「普天間飛行場の危険性除去、固定化を避ける、こうしたことは極めて大事なことであって、粘り強く説明しながら埋め立てを進めていきたい」と話しました。
また、2014年2月を起点にして5年以内とされていた普天間の運用停止期限がすでに、2月に過ぎていることについては明確な回答はありませんでした。
会議の後、日本記者クラブで会見した玉城知事は「政府が当初約束してた普天間基地の5年以内の運用停止が実現しなかったことは大変遺憾だと思っております。これに代わる新たな負担軽減策、新たな目標を政府の責任においてしっかりと設けるべきだというふうに考えております」と話しました。
普天間基地の返還のめどが立っていない一方で、辺野古での新基地建設だけが進められ、沖縄にとっては、厳しい状況が続いています。
ここからは石橋記者と一緒にお伝えします。3年ぶりの開催でしたが、どのように評価しますか?
石橋記者「今回は、玉城知事、そして、松川宜野湾市長も初めて出席するの出席ということでメンバーが大きく変わりました。きょうは顔合わせという意味合いが強かったと思います」
石橋記者「そして、きょうのポイントは「期限」です。普天間基地は一体いつ返還されるのかということについて、国は2019年2月を普天間基地の運用停止の期限としていました。それを条件に国は辺野古の埋め立て承認を得たという経緯があります。しかし、辺野古の埋め立て工事を巡っては承認の後に様々なことが発覚しました。特に”軟弱地盤”の問題が今、大きな関心事になっています。こういった問題をふまえて県は「埋め立てに5年」、「地盤改良に5年」かかるとしたうえで辺野古新基地の運用が始まるまでに少なくとも「13年」かかると試算しています。さらに、海兵隊の航空計画によると普天間基地では少なくとも2028年まではオスプレイの運用が続くと明記されています」
ということは、あと9年も普天間基地が使われるということですか?
石橋記者「普天間基地の運用がいつ終わるのか?そして、いつ戻ってくるのか?見通しは立っていないというのが現状です。そうした中、きょうの会議も県の求めには明確な回答がなく国のペースで進められたという形になりました」