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4月になり、旅立ちの季節になりましたが、県内では、様々な事情で、保護者と離れて児童養護施設で暮らす子どもたちがいます。こちらご覧ください。県内には児童養護施設が8カ所あって、昨年度末の段階で、施設には332人の子どもたちが暮らしています。

しかし、児童養護施設への入居は原則18歳までとされていて18歳を迎えると、施設から出なければなりません。そんな子どもたちを支援する企業がありました。ここは、浦添市にある中小企業や個人向けのホームページなどを制作する会社琉球オフィスサービスです。この会社ではこの春、児童養護施設を卒業する子どもたちを支援するある活動が行われています。

藤本和之代表取締役「(児童養護施設を)卒園後、進学を希望される方に今は限らせていただいているんですけど、進学されて在学中、学校に通われている間の家賃をすべて我々の方で卒業まで負担をさせていただく」

児童養護施設卒園者への支援

支援のきっかけは、数年前、児童養護施設からホームページ制作の依頼があり、施設の現状を知り、ホームページを無償で制作したことからでした。児童養護施設では、18歳になると施設を出なければなりません。しかし、卒園後は、自分で生活費などを工面しなければならない子も多く、進学をあきらめざるを得ない子も多くいます。

そんな子どもたちを支援しようと、この会社では契約する企業などおよそ60社から100万円あまりの協力も受け家賃補助を行っています。今年は進学を希望する子ども9人を対象に計390万円の寄付を行いました。

藤本和之代表取締役「進学ができないので違う道を選んでいるというのはあまりいいことではないと思うので、選択肢を多く持てるという意味で進学もできるぞというのを知っていただけるのが大きいかなと思いますね」

会社には、支援を受けた卒園生から手紙が届いていました。

児童養護施設卒園者への支援

男性「この援助があったからこそ進学ができました」女性「希望である就職先に内定をいただくことができました」女性「私も皆様方のように支援できるような大人になり、多くの方々のサポートがしたいです」

南城市にある児童養護施設、島添の丘。2年間で3人が琉球オフィスサービスの支援を受け、短大や専門学校に進学しました。

島添の丘 玉城孝施設長「選択肢の幅が広がる、安心して進学できるという部分ではすごく大切なことで本当に感謝している」

児童養護施設卒園者への支援

県や学校側からの授業料などに対する奨学金制度が充実してきたことに合わせ、家賃補助もあることは子どもたちが進学することの後押しになっています。

島添の丘 玉城孝施設長「授業料があって、あとは家賃がそういう補助を受けられるという部分では、進学する環境が整ってきているという意味ではすごく大切なことだと思う」「今琉球オフィスサービスさんのように社会貢献活動としてやっていただけることが子どもたちの夢が実現できるだろうなと思っている」

たとえ置かれた環境が厳しくても、社会が支援することで、 子どもたちが未来を切り開ける可能性がそこにありました。島添の丘の玉城所長によると、施設にいるほとんどが進学を希望していて、県の施策や企業の支援などで支援は整いつつあり、選択肢も広がってきているのはありがたいと話していました。

紹介した浦添市の会社では、こちらで協力する企業や個人の受付も行っています。琉球オフィスサービス (098)894-6900