県内の書店員たちが、今一番読んでほしい本を選んだ沖縄書店大賞が4日に発表され、沖縄を取り上げたあの話題作が受賞しました。
沖縄書店大賞は、県内20店舗138人の書店員の投票によって2018年出版された書籍の中から、「今、いちばん読んでほしい本」が選ばれます。
小説部門では、戦後の沖縄で「戦果アギヤー」として駆け巡った若者たちの姿を描き直木賞を受賞した、真藤順丈さんの「宝島」が、また、沖縄部門では売春街に生きた人々を取材した藤井誠二さんの「沖縄アンダーグラウンド」と戦後の沖縄を題材にして話題になった小説とノンフィクションが受賞しました。
真藤順丈さんは「沖縄書店大賞というので、他の賞にも増して、背中を押されたような感覚がすごく強くて、それが本当にうれしい」と話しました。
また藤井誠二さんは「戦後の米軍基地に付随した街の歴史を、そこで何より、人が生きてきたということを、その断片でも記録できたことがうれしい」と話しました。
また、絵本部門の大賞には、全国的に人気の絵本作家ヨシタケシンスケさんが自身の息子をモデルに描いた「おしっこちょっぴりもれたろう」が受賞しました。
ヨシタケシンスケさんは「今まさにおしっこがちょっぴりもれてしまう子どもたちですとか、かつてちょっぴりもれていた大人たちですとか、今後5年後10年後にちょっぴりもれる予定の方、みなさんに楽しんでもらえればと思います」と話しました。
一方、このほかにも、芥川賞作家の大城立裕さんが絶賛する浦添市出身の26歳、オーガニックゆうきさんのデビュー作「入り子の水は月に轢かれ」小説部門の準大賞に選ばれました。
また、演芸集団FECの芸人いさお名ゴ支部さんの、他の動物のことをうらやましく思っているヤギの目線で描いた「ぼくもあったらいいなぁ」が絵本部門の準大賞に選ばれました。
真藤順丈さん藤井誠二さん生出演
東京都出身の直木賞作家 真藤順丈(しんどう・じゅんじょう)さん
戦後の沖縄でアメリカ軍基地から物資をかすめ取って生計を立てた「戦果アギヤー」をテーマにした小説「宝島」で一躍時の人に!
真藤順丈さん「僕が匹敵できないぐらいの時代小説や外国の戦争の話、古代の話を書いている人もたくさんいますから、そういう人に比べたら僕なんてまだまだ…」
ジャージ姿がトレードマークの真藤さん!沖縄に抱く思いとは!!
愛知県出身のノンフィクション作家、藤井誠二(ふじい・せいじ)さん
これまでタブーとされた売春街にスポットをあてた著書「沖縄アンダーグラウンド」が話題作に!社会から離れた場所で生きた人たちの声を拾い上げました。
藤井誠二さん「どんな表であろうが裏であろうが、歴史は歴史としてできるだけ記録していきたい、人々が生きた記録というのを残していきたい」
徹底した取材を貫く藤井さん!その目に映る沖縄の姿とは!2人の生トークに期待!!