続いて2020年東京オリンピックを目指す県内アスリートを目指す「2020の主役たち」です。今回は、大本命と言っても過言ではありません。こちらの空手3選手。ともに稽古に励む仲間としてオリンピックを争うライバルとして、強い絆がありました。
開幕まで500日を切った東京オリンピック。その舞台で日本・沖縄発祥の「空手」競技での金メダル獲得は、いわば至上命題。先日、メダル候補らによる沖縄での合同稽古も緊張感が漂う中で行われました。中でも、沖縄の空手家として大きな期待がかかるのが喜友名諒、金城新、上村拓也の3人。
3人は、去年スペインで行われた世界選手権の団体形で、大会2連覇を達成。すべての試合で5対0と相手に1ポイントも与えない圧勝でした。
優勝後凱旋での喜友名選手「5対0で勝たないと(佐久本)先生からは泳いで帰すと言われていたので、すべて5対0で優勝できたので良かったです笑」
世界選手権で連覇を果たした喜友名・金城・上村の3人。この結果の背景には圧倒的な練習量がありました
優勝後凱旋での佐久本先生「世界を狙いたいということで、じゃあ休むなと1回も休んだらもう来るなということで引き受けました。」
稽古に休みなし。3人は365日、毎日空手と向き合ってきました。団体形のチームを組んでからおよそ10年。その月日が3人の絶対的な自信、絆を強めてきました。
上村拓也選手「練習量も3人で空手をしてきた時間も、考え方も、どこのチームにも負けないという自信があったから。」
金城新選手「(3人は)家族のような存在で一言で言い表せないです。」
2014年空手1プレミアリーグ。3人の団体形への思いは強く、沖縄で開催された空手1プレミアリーグで個人・団体ともに優勝した喜友名は…
「2014年・喜友名選手インタビュー団体での優勝の方がきのうの個人よりも何倍もうれしくて。」
そこには3人で歩んできた決して平たんではない道のりがありました。
金城新選手「最初の何年間は代表になれなかったり悔しい時期もあって、初めての国際大会は確か初戦で負けていて。」
喜友名諒選手「良いチームメイト、良い仲間に出会えて、それがないと多分続けるのも難しかっただろうと思うし、団体でも個人でも世界を取るのは無理だったかなと思います。」
この3人だからこそ掴みとった団体形世界一の称号。しかし、東京オリンピックでは…
上村拓也選手「個人も団体もあって、今みたいに3人で一緒に戦えたらという気持ちは正直あったんではあるんですけど。」
オリンピックでの空手競技は「個人形」のみ。日本から男子で出られるのは、たった「1人」。これまでの「最高の仲間」は「最大のライバル」に。しかしこのオリンピックが3人をさらに成長させると佐久本先生は話します。
佐久本先生3人はライバルでも良き仲間でもあるわけですよね。いい意味でシナジー効果、お互いが味のあるもの、良さを確かめ合いながらやっていきますのでさらにお互いの絆は強くなっていくと思いますよ。誰が出ても心から応援できるような繋がりがありますので。」
喜友名諒選手「毎日一緒に稽古をしているからこそ隣できょう誰が調子いいなとか感じながら切磋琢磨して、自分もそれに負けないように稽古に励むことができるので。」
たとえ目指す枠が「1つ」であっても同じ夢を追いかける「仲間」として3人の絆は変わらない。ともに歩む空手道の先に東京の舞台が待っている!
上村拓也選手「ベストのパフォーマンスができるように頑張っていきたいと思います。」
金城新選手「しっかり最後まで諦めないというのを見せていきたい。」
喜友名諒選手「あとオリンピックまでの大会をすべて優勝して、オリンピックにつなげていければいいなと思います。」
3人「オリンピックに向けて空手を盛り上げます!」