辺野古埋め立てノーの圧倒的民意を示した県民投票からまもなく2週間。政府が強硬姿勢を崩さないなか政府への評価や玉城県政の課題について有識者に話を聞きました。
投票した人の7割が反対に投じた県民投票、43万票を超える辺野古の埋め立て”ノー”という圧倒的な民意が示されました。しかし…
安倍総理大臣「(普天間基地の危険性除去は)これ以上先送りはできない…」
石橋記者「結果にかかわらず工事を進めるという発言が県民投票の期間中から今も相次いでいます。前泊先生はこの政府の姿勢をどのように見ていますか?」
沖縄国際大学・前泊博盛教授「この国が民主主義国家ではないということを示していることですね。しかも民意を無視して強権的な進め方をするというのは強権的政治が、この国の主権者によって行われているということになりますね」
結果を伝えるため官邸を訪れた玉城知事、
玉城知事「23年経つSACO合意に関する進捗を検証するとともに、基地返還にかかる検証を行うため日米特別合同委員会、SACOに沖縄県を加えたいわば、SACOwithOKINAという新しい話し合いの場を設けていきたい」
日本とアメリカ、それに県を加えた三者協議の場”サコワ”をつくってほしいと訴えた玉城知事、しかし、この提案について前泊教授は疑問を感じています。
沖縄国際大学・前泊博盛教授「日米関係を見るとですね、どうも、アメリカに対して、物言える態勢ができていない、そのことによって結果として、じゃあ、協議の場をつくっても日本政府がアメリカに言えるのかどうか、そのあたりを県が分析しているかどうかですね。(県として)基本的な戦略・戦術がないというところがあきらかになった気がしますね。」
記者が質問「安倍総理が政府間交渉で進めたいと知事の訴えには応じない考え、発言があるこういった経緯をどう見ますか?」
沖縄国際大学・前泊博盛教授「安倍政権そのものが、米軍基地問題について、従来通りの、新しい発想がないまま、従来通り、継承するだけしかない。県民投票でノーと言われたので、我々は民意を尊重して辞めますと言える絶好のチャンスを沖縄県は与えているわけですね、県民が。こういうチャンスを生かさないといけないですね。政権は」
宙に浮いた形の埋め立て反対43万票もの民意、前泊教授はそれをどこに持っていくか…知恵が試されていると話します。
沖縄国際大学・前泊博盛教授「ハワイの若者の1人がまさに、県系の若者がワシントンに対して署名運動をすることはできるという手法を教えてくれました。それから、沖縄の若者たちが県民投票するということで動いてくれました。次の世代が、知恵ある世代がどんどん誕生して新しい知恵を出してきています。沖縄県だけじゃなくて、47都道府県全部でこの問題に対して闘っていくという解決していくという若い人の知恵を集める時期だと思いますね」