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辺野古の新基地建設予定地周辺に地震を起こす「活断層」の存在が専門家の調査でわかりました。「活断層のある場所に基地をつくるのは無謀」だと専門家は厳しく指摘しています。

辺野古に活断層の存在が判明

新潟大学・立石雅昭名誉教授(地質学)「滑走路が地震で揺れて壊れてしまうとかっていうこともあるでしょうけど…、活断層があって、地震が将来起こり得るという場所に基地をつくるっていうことはやはり無謀だと思いますよ」

辺野古新基地の建設予定地周辺における活断層の存在を指摘するのは地質学を専門とする新潟大学の立石雅昭名誉教授。立石教授をはじめ専門家10数人のグループが今月1日から4日間、現場周辺の地質を調査しました。

新潟大学・立石雅昭名誉教授(地質学)「実際にどういう地層があるのかということを崖にたどり着いて…、粒の大きさであるとか、色調ですね、こういうものを確認して地層の性状を調べるということになります」

辺野古に活断層の存在が判明

これまで建設予定地の周辺には「辺野古断層」と「楚久断層」という2つの断層の存在が指摘されていました。立石教授たちは今回、大浦湾がある東側と辺野古地区の地層を調査、地層に積み重なった土や泥などを調べました。

これらは、「堆積物」と呼ばれ、堆積物が異なれば断層が活動した証拠になります。

調査の結果…

新潟大学・立石雅昭名誉教授(地質学)「それ(地層)を構成している形作っている層の性格が大きく異なるということが非常に重要な点でですね。地震をもたらすような活断層が存在するということは言えると考えたわけですね」

東側と西側で堆積物が異なることから”活断層”である可能性が高いことがわかりました。地震を引き起こす可能性が懸念される”活断層”キャンプ・シュワブには弾薬庫があるため万が一の時に地域住民の命が危険にさらされるリスクがあります。

辺野古に活断層の存在が判明

新潟大学・立石雅昭名誉教授(地質学)「地震動でそれ(弾薬庫)が破壊されるっていうことになると非常に大きな影響を与えるということでそれを危惧しているわけですね。(新基地)建設を強行するのではなくて今、改めて活断層の可能性について(国は)きっちり科学的に調査すべきだっていうふうに私は思いますよ」

立石教授は今後、本格的な調査を国や県に求めていくことにしています。

中村アナウンサー「活断層があるところに基地をつくるというのは本当に大丈夫なのか?何か基準はないのか?」

石橋記者「原子力発電所を建設する場合敷地内に活断層が存在すれば原発自体をつくることができないことになっていますが基地建設の場合、活断層に関する基準がないんです。そのため、工事を進める国が見て見ぬふりをするような状況になっていて、なぜ国は調査をしないのか?立石教授は強く批判しているわけです」

中村アナウンサー「埋め立ての区域には軟弱地盤の存在もあって本当に基地をつくることができるのか疑問ですよね」

石橋記者「埋め立て承認を県が撤回した時の根拠の1つに活断層の存在をあげています。辺野古新基地は軍港の機能を持ったりしますし、弾薬庫というのもあったりします。こうしたものがある軍事基地が活断層に接していることは地域住民にとっては不安でしかありません。軟弱地盤の存在もふまえると、立石教授の今回の調査はこの場所が本当に新基地建設に適しているのか疑問をさらに強める結果になったと言えます」

中村アナウンサー「工事を進めている国には活断層についての詳しい調査とその結果を県や県民に知らせる必要がありそうです」