伊波アナウンサー「楽園の海、案内は水中ビデオカメラマンの長田勇さんです。今回のテーマは『久米島のマンタポイント』です。」
長田さん「去年お届けしたマンタのクリーニングステーションに行ってきました。」
伊波アナウンサー「クリーニングステーションって、マンタが体についた寄生虫をとるために集まるポイントですよね。」
長田さん「そうです。1年たって遭遇率は何%なのか気になっていたので、行って来ました。」
伊波アナウンサー「早速、見ていきましょう」
長田さん「久米島の泊港から出港します。いつもお世話になっているゾロ号に乗って、マンタポイントを目指します。」
伊波アナウンサー「いつもこの瞬間って、なんだかワクワクしますね。」
長田さん「そうですね~。港出てすぐの景色がこちらです。」
伊波アナウンサー「ゆったりとした波で癒されますね~。」
長田さん「はい。いつも宿泊しているイーフビーチホテルを海側からみています。白砂がとても綺麗な所なので、海も見事なエメラルドグリーンになってますね。さっそくエントリーすると・・・」
伊波アナウンサー「あっ!奥にいますよ!!!」
長田さん「はい。移動中のマンタと遭遇です。そしてこの方、マンタのクリーニングステーションを発見した町田さんです。頭にタオル巻いてる人を久米島の水中で見かけたら、町田さんだと思いますよ(笑)。」
伊波アナウンサー「もし見かけたら声かけますね(笑)」
長田さん「この場所は、北風が吹く冬場でも潜りやすい所にあるので、有難いです。」
伊波アナウンサー「マンタも気持ちよさそうに泳いでますね。」
長田さん「そうですね。大きな根でゆっくりと旋回してますね。マンタよりも少し低い位置で見上げるように留まると、撮影もできます。」
伊波アナウンサー「マンタと2ショット!インスタ映えしますね。」
長田さん「そうですね。そしてこちらは、グルクンの仲間クマザサハナムロ。川のように流れながら群れで泳いでますが・・・何匹か、不思議な動きをしたのわかりましたか?」
伊波アナウンサー「ある場所で、急に動きが止まりますね。」
長田さん「そう!実は、この根に住み着いているホンソメワケベラが、グルクンについた寄生虫をクリーニングしているんです。」
伊波アナウンサー「なるほど~!!体の色も変わったように見えますね~。」
長田さん「そうなんです。クリーニングの時、餌を食べる時、寝るときは、体の色を変えるんですよ。」
伊波アナウンサー「不思議な生態ですね~。」
長田さん「他の魚のクリーニングも、働き者なんです。」
長田さん「マンタがこのポイントにやってくるのもこの理由からなんです。そして、この山のような地形は、マンタのヒレが岩にあたらないで泳ぐ事が出来るので、都合がいいようです。」
伊波アナウンサー「様々な好条件がそろっているので、このポイントにマンタがやってくるんですね。」長田さん「そうなんです。今回、改めて潜ってみて感じたのは、このポイント発見当時よりも、マンタがダイバーを気にしなくなってるように思いました。」
伊波アナウンサー「マンタも人慣れするんですね。」
長田さん「そうなんです。 じーーっとしてると、かなり近いところを通過していきます。」
伊波アナウンサー「こんなに近いところを通ると、かなり迫力ありますね。」
長田さん「すごいですよね。気になる遭遇率の発表です。年間通しての遭遇率は、76%でした。1番遭遇率の高かった月は・・・12月~3月で、なんと90%。」
伊波アナウンサー「行ったらほぼ会えるじゃないですか!!」
長田さん「そうなんです。あと・・・何月とは言いませんが、1番遭遇率の低かった月で、50%なんです。」
伊波アナウンサー「それでも2回に1回は見られるんですね!!」
長田さん「そうなんです。今回私も、このポイントに5回潜って、4回マンタと遭遇。データ通りの遭遇率でした。」
伊波アナウンサー「ところでブラックマンタには出会えたんですか?」
長田さん「今回は出会えなかったんですが、ブラックマンタとの遭遇率は5%だそうです。」
伊波アナウンサー「かなり低いですね。」
長田さん「そうなんです。去年のブラックマンタに遭遇したのがどれほど珍しいことだったのかがわかりますよね。引き続き調査しながら、観察を続けるそうです」
伊波アナウンサー「以上楽園の海でした。」