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琉球人の遺骨返還求め京大提訴

約90年前の昭和初期、京都大学の研究者が琉球人の遺骨を墓から持ち出したとして、子孫らが返還を求め、京都大学を提訴しました。提訴したのは、第一尚氏の子孫らです。

訴状などによりますと、1928年から29年にかけて、京都大学の前身、京都帝国大学の助教授が今帰仁村の百按司墓から子孫らの許可を得ずに少なくとも59体の遺骨を持ち出したということです。

目的は「琉球人の人類学的研究」としていました。原告よりますと、現在でも少なくとも26体の遺骨が京都大学総合博物館に保管されているということです。

原告は、遺骨の持ち出しは盗掘であるなどとして、遺骨の返還と損害賠償を求め、4日京都地裁に大学を提訴しました。原告団の松島泰勝さんは「琉球併合後に生まれた日本人と琉球民族の不平等の関係性に基づいて、遺骨が盗み出された。当事者の意見を聞かない。植民地主義が現在も続いていると実感しました」と話しました。

また玉城毅さんは「私たちの尊厳が犯されている。尊厳を回復するためにも遺骨を返してもらいたい」と話していました。

照屋寛徳衆院議員は「これはまさにウチナーンチュとしての自己決定権、人間としての尊厳の回復、これを求めた裁判だ」と話していました。

京都大学は「訴状がまだ届いていないので、コメントできない」としています。