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こんばんは、スポーツをお伝えします。沖縄師走の風物詩「NAHAマラソン」。那覇では最高気温が27度を越える暑さの中、ジョガーたちが南部路を駆け抜けました。その中には、ジョガーたちを「救いながら走る」存在もいました。

熱きジョガーたちの祭典「NAHAマラソン」それぞれの楽しみ方を持って集まったジョガーの数はおよそ2万5千人。

ことしツアー初優勝を果たしたプロゴルファー新垣比菜選手のスタートの合図で幕を開けた今大会。ジョガーたちは時には笑顔、時には苦しさをこらえながら、42.195キロの道のりに挑みました。

今年もそんなジョガーたちの背中を押す心強い応援が沿道から送られました。応援を力にして足を進めるジョガーたち。しかし昨日は、12月にして那覇は最高気温27度を超える夏のような暑さ。

給水ポイントには水を入れた紙コップが山のごとく準備され、水を含ませたスポンジはまさに飛ぶように無くなっていく状況。

給水所のスタッフ「(水とスポンジは)朝の時点では3000個用意したけど、足りるかどうか。(太陽が)もっと今から出てくるのでわからない。」

気温が高くなると気になるのがジョガーの体調。そんなジョガーたちの様子に目を光らせながら走っている人たちがいます。

スタート前、同じ紫色のシャツを着て準備するのは「メディカルランナー」。医療救護体制強化のために2015年から設けられたもので、看護師や消防職員などがランナーとして走りながら、緊急時の救護活動を行います。

ことしは48人が参加し、アスリートが揃うAブロックを除くBブロックからKブロックに分かれて配置され、均等に目が行き届くようにしています。さらに今年からはGPSを装着し、消防本部の端末で全員の位置が把握できるようになりました。

屋良晃徳さん「今年から看護師を始めまして マラソンはずっとやっていたので、マラソンの現場での看護師の役割も興味があったので参加してみました。」

このメディカルランナーに初挑戦したのが屋良晃徳さん。一般のランナーとしてはNAHAマラソンを複数回完走していますが、看護師としての責任を背負いながら走るのは未知の世界です。

屋良晃徳さん「自分にできるのかどうか不安ではありますね。完走できればしたいんですけど、皆さんが安全に走れるように微力ながら僕たちの力を貸せたら良いかなと思います。」

スタート後、しばらくはジョガーたちもまだまだ元気。屋良さんも周りも見ながらも快調に走っていきます。しかし、中間地点をすぎたところで話を聞いてみると…

屋良晃徳さん「半分でこんなにきついの初めてです。」

やはり周りを気にしながら走ることはいつも以上に神経をつかっている様子。さらに後半に入るとペースが落ち始めた屋良さん。そこには理由が…

屋良晃徳さん「(ジョガーが)息苦しいって言っていて木陰で休ませて、北海道から来た人で諦めきれないと言って、2キロくらい一緒に歩きながら体調戻ったと言っていたので。(カメラマンに)頑張ってくださいね」

自分のペースで走れない中でもカメラマンにさえ気を遣う屋良さん。その後も周りのジョガーたちに声をかけ続けます。

メディカルランナーとして走ったNAHAマラソン。またこれまでとは違った時間になったようです。

屋良晃徳さん「僕らにしかできないことがあるし、それを役割として少しでも協力できたところで感動したというか、この免許取ってよかったなと改めて思っていました。」

そんなメディカルランナーたちをはじめ、今年も多くの支え、声援に後押しされ、およそ1万5千人のジョガーが感動のゴールへ。

34回連続完走 仲尾次嗣明さん(81)「来年につなぐことができてとても良かったと思っています。」

最後は金足農業の仮装をしたジョガーの方に締めてもらいましたが、改めて、メディカルランナーという存在を知らなかったという方も多かったのではないかと思います。VTRにはありませんでしたが実際に屋良さんも途中で倒れたジョガーを救護するなど奮闘したということです。彼ら、彼女らの存在、頑張りを知ってもらえたらと思います。

今年も暑い中、ジョガーの皆さん、そしてそれを支えた皆さんお疲れ様でした。以上スポーツお伝えしました。