国は辺野古の埋め立てに向けた土砂搬出を、名護市にある民間の桟橋を使って実施する方向で準備しています。
辺野古の埋め立てに向けた土砂搬出をめぐっては、国が岸壁の使用許可を求めていた本部港は台風で被災し、使えない状況です。
QABの取材で国は、名護市安和にある民間企業の桟橋を使う方向で準備していることがわかりました。12月中旬にも、辺野古の海で埋め立てに向けた土砂投入を始める見通しです。
これに対して沖縄平和市民連絡会の北上田毅さんは、桟橋は県が公共用財産使用許可を出したものであり、辺野古への土砂搬送のために使用することは目的外使用である。県は公共用財産使用許可を取り消すべきだと指摘しています。
キャスター「ここからは、石橋記者とお伝えします。玉城知事は大変厳しい状況ですね…」
記者「そうなんですが、きのうの知事と総理との面談では具体的な数字を示しながら、辺野古の新基地建設は現実的ではないと訴えました。」
キャスター「具体的な数字というのは… どういうことですか?」
記者「埋め立てが予定されている海域には軟弱地盤も確認されています。そのため、地盤の改良など技術的にも難しく工事が完成して新基地の運用までに13年かかると指摘しています。また、県独自の試算では、埋め立ての工事費用が2兆5500億円かかることなども明らかになっています。つまり、新基地建設は無理だと県は説明しているわけです。」
キャスター「しかし、安倍総理はきのう「計画通りに進めたい」と答え、強硬姿勢を崩していませんよね…。記者)はい、QABの独自取材では、国は来月中旬にも土砂を投入するとみられます。また、それを強行するために民間の桟橋を使うとみられます。」
キャスター「ずいぶん、強引ですね…」
記者「玉城知事はこれからもぶれることなく阻止に向けてあらゆる手段を講じること、沖縄側から対話を閉ざすことはしないと何度も強調しています。これは、国がどう出ようとあきらめないという強い意志とも受け取ることができます。」
キャスター「そこで、今回、第三者機関に問題の解決を求めたわけですが…どうなるんでしょうか?」
記者「第三者機関の係争処理委員会では、90日以内に審査することになっています。ただ、県としては明るい見通しとは言えません。」
これまでのところは、翁長前知事も通ってきた道なんですが、打開策として、全国、国際社会に訴えるなどあの手この手で粘り強くやっていくしかなさそうです。