続いては東京オリンピックを目指す県内アスリートを紹介する「2020の主役たち」きょうは去年の世界体操にも出場した安里圭亮(あさと・けいすけ)選手。夢の舞台を目指すその胸の内には沖縄体操界への思いがありました。
先月7日、バルセロナオリンピックのメダリスト池谷幸雄さんを招いて開催された体操教室。そこに同じく講師といて招かれたのが北中城村出身で、現在三重県にある相好体操クラブに所属する安里圭亮選手。
その得意種目は…跳馬!
その実力は既に世界レベルで去年の世界体操には日本代表として出場。その最大の武器は最高難度の大技「リ・セグァン」。この大技、正式名称は「側転跳び1/4ひねり前方かかえ込み宙返り1/2ひねり後方抱え込み宙返り」!
もう少しゆっくりともう一度!「側転跳び1/4ひねり前方かかえ込み宙返り1/2ひねり後方抱え込み宙返り」とにかく長い名前ですが、それほど難易度が高く世界でも成功者が少ない大技なんです
池谷幸雄さん「やはり脚力ですよね、見てもらったらわかると思うんですけど、高さが全然違いますよね。筋力と技術が合わさってそういう高さが出るんですけども、それだけの高さが出る選手は少ないので世界でもそこは武器だと思いますね。」
安里選手はことしの世界体操こそ出場はありませんでしたが9月の種目別国際大会の跳馬では見事優勝を果たしました。
安里圭亮選手メダルを見せながら「あとリオで個人総合で銀メダルを取った選手が跳馬に出場していたのでそこが気になっていたんですけどしっかりメダルを取れてよかったですね。(Q:銀メダリストを上回ったわけですね?)はい笑」
そんな安里選手とこの日訪れたのは安里選手の体操の原点ともいえる沖縄市宮里にある「ニライスポーツクラブ」この場所が保育園の隣にあったことが体操人生の始まりでした。
(Q:このトランポリンが体操を始めるきっかけに?)そうですね、ちょうどトランポリンを飛んでいるところをあそこから、あそこが保育園とか幼稚園なのであそこの教室からこっちを見ているような感じで憧れていて」
トランポリンへの憧れから5歳で体操を始めた安里選手。小さい頃から大器の片りんを見せていたようで…
安里選手の恩師 渡名喜勉先生「絶対失敗しないですね、試合の時もものすごい安定感のある演技をする選手だった(Q:絶対失敗しないそうですが…?) 笑(安里選手)自分ではそう感じではいなかったのでまぁ…そうなんですかね(Q:否定はしないんですね)笑」
今では自信もつけ、夢の東京五輪へ向かって突き進む安里選手。ただ、決してここまで順風満帆だったわけではありません。大学時代、右肩を骨折する大けがを負い1年近く体操の練習ができなくなりました。
安里圭亮選手「あとその時は本当に治るのか疑いが自分の中にはあって、厳しいなら辞めようかなという部分もありました」
ただそこで諦めずケガが完治するまでの間、脚や体幹を徹底的に鍛えたことでどんな大技でも着地ができる強靭な下半身が出来上がったのです。
安里圭亮選手「ここで育った「体操が好き」という気持ちがあったからこそ続けられたのかなと思っています。」
現在は、子どもたちにも体操を好きになってもらいたいと練習の傍ら、三重のクラブや体操教室で指導もしています。そんな子どもたちに夢をもってもらうためにも安里選手が目指しているのが東京オリンピックです。
安里圭亮選手「私が沖縄にいる時は(沖縄の体操は)もう少し盛り上がっていた部分があったのかなというのは感じているので、その時と比べると少し盛り上がりに欠けている部分は感じていて、自分がもし(オリンピック選手に)なれたとしたら子どもたちに、あとここからでも世界を目指せるんだなというところが少しでも伝わってもらえればと。」
沖縄の体操界、そして子どもたちのためにも目指す着地点は2020の舞台です!
安里圭亮選手カメラ目線で意気込み!「跳馬で金!オリンピック出場に向けて頑張ります!」