「さてみなさん、あすは歴史的な日になるかもしれません。」
FC琉球はあすのホーム戦で、チーム創設から15年、サポーターとともに追い求めていたJ2昇格を決めるかもしれません。
先週、長野でのアウェイ戦、試合時間残り1分を切る中での劇的な同点ゴールで勝ち点1を奪い帰ってきたFC琉球。勝つか引き分けるかでJ2昇格・J3優勝が決まるあすのホーム戦。きのうの練習では和やかな雰囲気もある半面、一度ゲーム形式の練習に入れば厳しい声が飛び交うなど来る大一番に向け高揚感・緊張感が高まっています。
金鍾成監督「今回のゲームに関しては、少し違う、もう少しプレッシャーを感じながらホームで昇格・優勝を決められる」「ある意味ひとつの歴史的なタイミングだと思っていますので」
あすの試合には、単なる「1シーズンの優勝」だけではないより大きな歴史や思いが詰まっています。
那覇市にあるフットボールカフェ「カンプノウ」オーナーの池間弘章さんはFC琉球サポーターの代表としてチームを応援し続けてきました。
FC琉球サポーター代表 池間弘章さん「創設に関った人たちの努力と思いというのがすごく詰まったチームなので応援している中でも、それをみんな忘れずに応援してきていつかいつかというので15年間来たんですね」
今から15年前の2003年、「沖縄からJリーグ」を目指し誕生したFC琉球。しかし、創設当初から経営は厳しく選手たちは他の仕事を掛け持ちしながらのプレー。練習場所の確保にも苦労する日々。その後、2006年にJFLに昇格するも成績も経営も厳しい道のりが続きました。
FC琉球サポーター代表 池間弘章さん「最初は応援していても周りからは「どうせ無理」とか「沖縄県出身の選手が少ないじゃないか」とか(言われた)僕からしてみたら沖縄のチームでプレーしている選手は「沖縄の選手」だし」
最近元選手から連絡来て「おめでとう」とか「昇格だね」とか連絡来るんですけど、お前たちのおかげだぜって、彼らが種をまいてサポーターが水を与え育てて今があると思うので彼らにはすごい感謝している選手たちには」
一進一退を繰り返しながらも少しずつ成長したFC琉球は2013年には新しく誕生したJ3リーグへ加盟、そして今、自分たちの力でJ2への扉を開けようとしています。
この15年間、選手も監督もフロントもその顔ぶれは大きく変わっていきましたが、それでもそのどの時代もが、クラブの「力」となってきたのです。
金鍾成監督「種をまいた人、井戸を掘った人がいて今の状況があるので、我々が今ひとつの形にしようとしているというタイミングにいるということですね」
夢のJ2まで王手をかけたあすの試合。FC琉球は今季ホーム戦は「負けなし」と追い風十分。昇格の準備は整いました!
FC琉球最古参(7年目)富所悠選手「引き分け以上でも昇格は決まりますけど積極的なゲームでお客さんを喜ばせて勝って昇格を決められたらと思いますね。」
FC琉球サポーター代表 池間弘章さん「いつかって話がもういつかではなくて、掴み取れる場所まで来ているのでそれを本当にいろんな思いを込めながら応援したいと思っています」
そんな池間さん、昇格が決まった時の楽しみが。JFLでの戦いが始まった2007年にサポーターの仲間からもらった泡盛。封を開けるのは、「Jリーグ昇格時」
FC琉球サポーター代表 池間弘章さん「J3は昇格なしに加盟で入って昇格はなかったんですね。うまくなっていると思いますよしっかり寝かされて笑」