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きょうから始まった「動物愛護週間」。近年、県内でのイヌやネコの殺処分数は減少傾向にありますが、その一方で野良ネコなどへの虐待が相次いでいます。動物の命について考えました。

Qプラスリポート きょうから動物愛護週間 殺処分減少の一方で起きる虐待

県動物愛護管理センターにある慰霊碑。ここには、これまでに殺処分された動物たちの命が供養されています。

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そして今もセンター内の収容施設には、殺処分される可能性があるイヌやネコがいました。

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10年前、県内では年間9000匹以上のイヌやネコが殺処分されました。こうした殺処分を減らしたいと、県では飼い主への指導を強化。昨年度は1209匹にまで減少しています。

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県動物愛護管理センター・銘苅朋子獣医師「(飼い主の)動物に対する愛情が、人と同じようにかけようという気持ちが高まったことだと思います」

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また、センターでは収容されている動物の新たな飼い主を探す譲渡会を定期的に開いていて、年間200匹以上のイヌやネコが引き取られています。

譲渡者「わが子のように。誠意を持って、最期まで添い遂げられるようにしていきたいと思っています」「子どもがいるんですけど、家族みたいになってほしいです」

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ただし、この譲渡にもおよそ30項目の設問を書き込む用紙を用意するなど、責任を持ってペットを飼える人という条件をつけています。

こうした努力の反面、県内では今年、動物への残酷な事件が相次いでいます。

北谷町民「何でこんなことする人がいるんだろう」「まさかこんな自分たちに近いところで残酷な事件が…」

北谷町砂辺は、去年11月からのおよそ半年間で6匹の野良ネコの死体が見つかっています。また、恩納村では先月、村内の海岸で虐待を受けて重傷を負ったと見られるネコが3匹見つかりました。脚をガムテープや輪ゴムで縛られていて、足の先が壊死していました。さらに、畑などへ闘鶏が捨てられるなども確認されています。

なぜ動物を虐待するのか?犯罪心理の専門家は次のように指摘します。

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沖縄国際大学・山入端津由名誉教授「人というのは、嬉しいことにしても、悲しいことにしても、腹立つことにしても、同じ人間同士でシェアすることによって処理していく。動物を虐待して世間の人たちが不快な思いを感じるような形で示すということは、自分の悩みとか、不快な感情をシェアをする社会関係がうまく作れてないんじゃないか思います」

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このような状況に警察や地元の自治会は警戒を強めていて、さらなる犯罪を未然に防ぐため、毎朝、子どもたちの登校時間に合わせてパトロールを行っています。

山入端名誉教授「(動物虐待者は)自分の今の生活の中に、周囲と共有できるものがすごく少ない。できるだけ『コミュニティの中に入ってきなさい。一緒に問題を解決しましょう』というメッセージにもなれるような、そういったことが必要だと思います」

殺処分と虐待。そのどちらもすべて人間によるもので、動物たちは傷つけられ、命を落としています。

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銘苅さん「きょうから動物愛護週間ですけれども、今一度、県民の皆さんにイヌ・ネコだけでなく、動物全般をきちんと可愛がっていこうという気持ちを見直してもらえたら、最終的にはセンターに収容される動物が減って、殺処分数も減ると思っていますので、ご協力お願いします」