18年ぶり 頂点へ 那覇
目指せ甲子園3校目は、那覇高校。
実は、今の3年生が生まれた2000年に初めて夏の甲子園に出場しているんです。那覇高では春の悔しさを胸に、ある改革が行われています。
文武両道をモットーとする那覇高校。多くの生徒が、勉強そして部活に励んでおり野球部がグラウンドを使って練習できるのは週3日、1日わずか1時間15分のみです。
少しの時間も無駄にできません。今は短い練習時間の多くを守備の連携プレーに充てています。そこには、春の苦い経験がありました。
津波古陸斗選手「春、一回戦で負けて、自分が一年で入ってきてから、一回も一回戦で負けたのは見てなくて」
ピッチャーの瀬長勇太朗君ら、去年のレギュラーメンバーが多く残る那覇。自信をもって臨んだ春季大会でしたが、守備の乱れが目立ちまさかの初戦敗退でした。
春の敗戦後に行われたミーティング。そこで、勉強も部活もどちらもできていますか?という父母会長の問いかけに手を挙げたのはたった一人。友寄響君だけでした。
友寄響主将「自分がここで挙げなかったらチームは夏まで変わらないと思ったので夏勝つために、自分がやってやろうという気持ちで手を挙げました」
この春の敗戦からチームの改革が始まりました。
夏までにチームを変えたいと意気込む友寄君がキャプテンに。
その姿勢でチームを引っ張ります。
もう一つの改革、それがチェックシートです。毎日、心のコンディションを整える、丁寧に日常生活を送る、など12項目に自分で評価をつけます。
友寄響主将「家での行動だったり、野球に対しての一つ一つの細かい行動を振り返るシートになっています」
さらにその特徴は週1回、親からのコメントをもらうことです。このチェックシートを始めて、春から意識が変わったと言われている選手がいます。
來間俊樹選手「夏に向けて一番変わったのが津波古だったんじゃないかな~って思います」
津波古陸斗選手「一番、気合入れて山城先生のあれに負けてるからこっちが逆に言い返すくらい元気出していこう!オッケー!行こう!」
津波古君の意識の変化には、チェックシートに書かれた母からの言葉がありました。
津波古陸斗選手「ただいま~」
帰宅してすぐ、チェックシートに取り組みます。
津波古陸斗選手「1日1日の振り返りもそうなんですけど、やっぱり1週間ごとにしっかり振り替えることで、また次の1週間はどんなやってやっていこうって決められるんで、習慣の振り返りが大事かなって思います」
チェックシートを始めて、自分自身と向き合うようになってきたという津波古君。そこに週1回コメントを書き込むのは、母香代子さん。
そこには、枠に収まりきらない母の想いが裏面にまで記されていました。
母香代子さん「自分史上最大に頑張るっていうのを今できたらすごいなあと思って。チームをまとめることに必死で、自分のプレーができなかったり、という悔いの残るような結果っていうのがあって」
津波古陸斗選手「最初、軽く一言くらいかなって思ってたんですけど、裏面まで書かれてて。自分の今の野球に対する姿勢、そのままではまずいなって、(チェックシート)で気持ちとか思いとかが結構伝わったんで、やっぱ(母からのコメント)は一番大きかったかなって思います」
母香代子さん「今回最後なので、ぜひ乗り越えて本当に楽しんで心からこれまでの自分の教わったこと全て出せるようにちょっとのびのびできたらいいのかなって思います」
津波古陸斗選手「親にもしっかり協力してもらっているんで。1球1球集中して、甲子園つかみたいなって思ってます」
18年前、3年生が生まれた年に初めて夏の甲子園出場を果たした那覇高校。家族からの大きな声援を受け、夏の100回大会、甲子園出場を目指します!!
根波朝唯選手「自分もそうですけど、チームとしてもこの夏の主役になれるように、一戦一戦頑張っていきたいと思います」
友寄響主将「保護者への感謝のきもちも込めて、全力で戦っていこうかなって思います」
行くぞ!2000年以来の甲子園!