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Qプラスリポートです。11月に予定されている県知事選挙までおよそ5か月。翁長知事を支える県政与党。これに対して4年ぶりに県政奪還を目指す自民党を中心とした野党側。

しかし、与野党ともに、内部で火種を抱える事態となっています。与野党のここまでの動きを追いました。

照屋守之さん(自民党県連会長・当時)「国と信頼関係を失った、県民との信頼関係を失ったこの県政を、何としても変えていきたい」

1月の自民党県連新春の集い。当時の照屋会長は11月の知事選に向け、党員党友の団結を訴えました。

Qプラスリポート 知事選関連与野党の動き

自民党県連は3月に知事選人選のための選考委員会を設置。自薦他薦を含め15人の名前が挙がり、5月をめどに絞り込むとしました。

県政奪還を最大の命題とする自民党県連。選考過程では「沖縄の進むべき将来の方向性やビジョンを持ち、人格識見ともに優れていること」など3つの基本方針に基づき、面談で意思確認作業を行い、現時点で4人に絞り込まれています。

安次富修さん(新しい沖縄を創る会共同代表)「新しい沖縄を創る、新しい沖縄にふさわしい新しい県政を創っていけるのは、安里繁信氏をおいて他にはない」

会から出馬要請を受けた安里さんは、自ら選考委員会に手を上げ、県内各地で大会を開くなど、存在をアピールしています。

選考委員会の人選作業は、議論が白熱して結論を出せず、当初5月としていた絞り込みは6月にずれ込んでいます。

Qプラスリポート 知事選関連与野党の動き

照屋守之さん(自民党県連副会長)「トータルで、出たい人も出したい人も含めて、トータルで絞り込んでいくというふうなことになると思いますね」

安里さんの強力なアピールに対し、絞り込まれたほかの人たちを推薦した側も、当然選ばれるとの意識で譲らず、場合によっては分裂という事態も懸念されています。1本化までには、なお紆余曲折が予想されています。

一方、現職を擁する与党は、翁長知事の2期目の出馬を前提としてきました。ところが翁長知事が病を公表。療養しながら回復に努める事態になりました。

照屋大河さん(与党調整会議議長)「まずは知事の体調回復を見守っていきたいと、そうすべきだろうということの意見が多数を占めました」

しかし、ここに来て県議会の「会派おきなわ」が、知事を支えるとして「政治経済懇和会」を結成。与党分裂かと動揺が広がっています。

Qプラスリポート 知事選関連与野党の動き

赤嶺昇さん(政治経済懇和会会長)「我々は特に経済政策をメインに、このメンバーでしっかり作り上げて」

赤嶺さんらは、調整会議に副議長を送るため、分裂ではないことを強調しますが、与党内での「主導権争い」ではないかと見る向きもあります。さらに、療養中の知事を再び選挙に出すことに難色を示す側もいて、調整の厳しさを露呈しています。

照屋大河さん(与党調整会議議長)「こっちが先、あっちが先という事態にならないようにですね、その目的とか状況とか、しっかりと連携調整をしながら政策についても検討していきたい」

Qプラスリポート 知事選関連与野党の動き

野党は誰を選んでも不満が噴出する形です。与党に関しても知事の出馬を前提にしながら、知事の体調回復待ちというジレンマに陥っています。

それぞれに内部に火種を抱えたまま、11月の知事選に向かうことになります。