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さて、皆さんは先月介護保険料が改定されたことをご存じでしょうか?介護が必要な人が安心してサービスを受けられるよう、40歳以上の人が支払う介護保険料についてお伝えします。比嘉さんお願いします。

Qプラスリポート 知っていますか?介護保険料

比嘉「ちょうど今週、厚生労働省が全国の介護保険料の平均額を発表しました。5869円。これは3年ごとに見直されるんですが、前回、3年前と比べ引き揚げられているんです。そんな中、なんと沖縄県は平均6854円。平均額は全国一高い結果となりました。さらに県内を見てみると、那覇市や宮古島市は7000円を超えるところがありますし、前回より1500円近く引き上げらたところも出ました」

沖縄がこれだけ高いというのも驚きですし、地域によってそんなに違うんですね。

比嘉「そもそも介護保険料は、国や県、市町村が負担する分が半分、残りの半分は40歳から64歳までの人と65歳以上の人が負担していて、この額は市町村が独自に、または市町村同士で連携した広域連合が決めています。今回改定されたのは、こちら。基本的に年金から天引きされる、65歳以上の方の基準額です」

男性「(仕組みが)どうなっているのかわからないものですから、払う時に高いなと思うんですけれども女性「(年金の)手取りは下がるよ。年寄りも多いでしょ。しょうがないこれは、お互い助けると思って払わないと」

街の人も、高くなっている実感はあるようですが…。なぜ今回引き上げられたのか、そもそも介護保険料がどのように決まっているのか聞いてきました。訪れたのは、那覇市のちゃーがんじゅう課です。

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那覇市ちゃーがんじゅう課・諸見里格主幹「(Q:そもそも保険料の基準額はどのように決められるか?)介護保険法では3年ごとに介護報酬や保険料の見直しが行われているんですが、その3年間で必要となる介護給付費などの費用のうち、65歳以上の負担分から65歳以上の方の人数で割ったものが介護保険料の基準額になります。また65歳以上の方が実際にお支払いする介護保険料につきましては基準額に応じた保険料割合をかけた金額となります」

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諸見里主幹「(Q:那覇市の基準額が全国でも高い結果ですが?)那覇市の介護サービスにかかる費用は年々増加しており、それに比例するように保険料の基準額も上昇しています。特に那覇市では重度の介護認定者の方の割合が全国平均に比べて高い状況にあり、これが他の地域と比べて基準額を高めている要因のひとつでもあります。その理由としては、生活習慣病や慢性疾患などの個人による健康管理に対する取り組み不足などがあると考えておりますので、若いうちから健康管理をして介護予防をしていくことが大事となってきます」

日ごろの予防、またきちんと納めることが大事だと担当者は話します。

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諸見里主幹「介護保険料を滞納していると介護サービスを利用する際に自己負担の割合が引き上げられることで、金銭的に受けたいサービスを選択することが難しくなることもあります。支払う保険額も皆さまの所得によって様々ですので、お支払いに困ったらお早めに窓口にお越しください」

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比嘉「今回は那覇市の例をご紹介しましたが、県内でも、また全国的にも基準額は毎回上がる傾向にあります。その背景には、(1)高齢化率や要介護の認定率の上昇、(2)介護従事者の報酬の引き上げ、(3)施設の整備などといったことが考えられます」

団塊の世代が後期高齢者となる2025年問題、介護人材の不足や待遇改善などの問題が複雑に絡み合っています。年金で生活する人にとっては楽な話ではないですし、また自分たちが介護を受ける世代になったときにどうなっているんだろうと思ってしまいます。

比嘉「那覇市はもちろん、各市町村でも負担を増やさないための介護予防事業などに取り組んでいます。まずは仕組みを知って、負担を増やさないためにはどうしたらいいいか考えていく必要があります」