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珊瑚舎スコーレ 文教厚生委で支援継続訴え

沖縄戦や戦後の混乱によって、学ぶ機会を奪われた人たちのためにと設立された夜間中学が今、存続の危機にあります。

県は、夜間中学を運営する珊瑚舎スコーレへのへの補助金を2018年度から打ち切りました。その継続を求め4月26日に陳情した珊瑚舎の理事長が県議会に訴えました。

県議会の文教厚生委員会が行った26日の聞き取りで、珊瑚舎スコーレの星野理事長は、義務教育を修了していない人たちの学ぶ権利を保障することや、行政の支援の必要性を強く訴えました。

2004年から戦中・戦後の混乱で学ぶ機会を失った人などを対象に無料で授業を行ってきた夜間中学校・珊瑚舎スコーレ。これまでに約90人が卒業し、うち30人が定時制高校に進学しています。

県では2011年度から運営費の一部を補助する支援を行ってきましたが、予定通り昨年度で事業を終了するとして、2018年度からの補助金を打ち切りました。

現在、夜間学校に通う新里好子さん(85)は「市役所で読み書きができないから、書いてくださいとお願いするのもとても恥ずかしいことです。スコーレがあったおかげで、私たちは今からの人生だなと思っています」と存続を訴えました。

文教厚生委員会では4月26日の意見聴取を踏まえて、6月の県議会定例会で審査するとしています。